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成城みつ池緑地・旧山田家住宅

成城みつ池緑地・旧山田家住宅

東京都世田谷区成城4丁目にあるのが昭和12年頃に建てられたという洋館、成城みつ池緑地・旧山田家住宅。アメリカで事業を成功させた実業家・楢崎定吉が、帰国後にアメリカ風住宅の影響を受けて建築したもので、武蔵野台地の縁(へり)、国分寺崖線(こくぶんじがいせん)に建っています。

成城学園に建てられたアメリカ風住宅

残念ながら楢崎定吉に関しては詳しいことはわかっていませんが、建物自体は戦後はGHQに接収された後、昭和36年に墨絵画家の山田耕雨(本名・山田盛隆)が購入し、世田谷区が購入後に耐震強化と一部のバリアフリー化を図って、平成29年4月に公開しています。

屋根は褐色のフランス瓦、壁面はクリーム色のリシン仕上げ(細かい石を混ぜた塗料をモルタルに塗布)で腰部分は石張りという凝った造り。
1階は玄関、食堂、居間、客間で、居間の南側が屋根付きのベランダです。
2階に家族の寝室、客用の寝室、日本間、トイレなどで、地下にはボイラー室も置かれています(邸内はセントラルヒーティングになっていました)。

成城学園は、小田急線が開通することを事前に知った小原國芳(おばらくによし)の尽力で、大正13年に区画整理と成城学園の校舎建設が行なわれたことが開発の始まり。
小田急線開通は昭和2年で、昭和11年に東京市世田谷区に編入されていますから、アメリカ帰りの楢崎定吉は、東京市に編入した頃に、モダンな成城学園に着目し、この洋館を建てたのだと推測でき、成城学園の歴史を今に伝える貴重な建物になっているのです。

成城みつ池緑地・旧山田家住宅
名称 成城みつ池緑地・旧山田家住宅/せいじょうみついけりょくち・きゅうやまだけじゅうたく
所在地 東京都世田谷区成城4-20-25
関連HP 世田谷区公式ホームページ
電車・バスで 小田急線成城学園前駅から徒歩7分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 世田谷区生涯学習・地域学校連携課文化財係 TEL:03-3429-4264/FAX:03-3429-4267
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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