東京都小平市大沼町4丁目にある東京ガスが運営するミュージアムが、ガスミュージアム。都市ガス事業の歴史、暮らしとガスの関わりを解説する歴史博物館で、ガス灯の灯った明治時代の錦絵400点を収蔵、明治時代からのガス器具類とともにガスの歴史を紹介しています。入館は無料。
明治時代地区のレンガ建築を展示館に再生
昭和42年に小平市にオープンしたガス、ガス器具の歴史博物館。
レンガ造りの展示館「ガス灯館」は、元々東京ガスの本郷営業所として使用されていた建物を移築。
明治42年に東京ガス本郷出張所として本郷区駒込追分町(現・文京区向丘)に建築したもの。
展示館「くらし館」は、東京ガス千住工場計量器室として、明治45年、北豊島郡元宿(現・荒川区南千住)に建てられたレンガ建築です。
ガスミュージアムの中庭には、明治時代、横浜や銀座通りに設置されたガス灯と同型のものが配され、レンガ建築をバックに、灯りをともしています。
ガス灯も大正4年をピークに電灯に代わり、その役割を終えています。
ガス器具類の発展で目を引くのは、日本人の食生活に不可欠な炊飯を進化させた、国産ガス機器特許第1号の「ガスかまど」。
四面式ガストースター、ガスコーヒーメーカー、ガス卵ゆで器など、過去に登場したユニークなガス調理器具の実物も展示されています。
ガス炊飯器のルーツで、まさにガスコンロの上にのせるかまどのスタイル。
文化庁の「食文化ミュージアム」の「食の体験・情報発信施設」にも認定。
小平市には入館無料で、実際に地下の下水道管を見学できる(ただしかなりの悪臭)「小平市ふれあい下水道館」もあるので、時間が許せば合わせて見学を(バスを利用しての移動で45分以上、車でも20分以上かかります)。
東京ガス、初代のTOPは渋沢栄一!
明治18年に東京瓦斯会社として創立した東京ガスですが、設立に大きく関わったのが渋沢栄一。
明治7年、東京で初めてのガス事業に携わり、明治9年から東京府ガス局長としてガス事業の健全化に尽力(室内照明の需要開拓で黒字転換)、ガスが民営化された明治18年には創業時の最高責任者に就任し、明治42年に会長を退任するまで、ガス事業を先導したのです。
渋沢栄一がトップだった東京瓦斯なので、事業所が東京駅同様のレンガ建築だったのは当然なのかもしれません。
ガスミュージアム | |
名称 | ガスミュージアム/がすみゅーじあむ |
所在地 | 東京都小平市大沼町4-31-25 |
関連HP | ガスミュージアム公式ホームページ |
電車・バスで | 西武花小金井駅から西武バス東久留米駅西口行きで15分、ガスミュージアム入口下車、徒歩3分。 |
ドライブで | 中央自動車道府中スマートICから約9km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | ガスミュージアム TEL:042-342-1715/FAX:042-342-8057 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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