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数馬の切通し

数馬の切通し

東京都西多摩郡奥多摩町白丸、多摩川が数馬峡と呼ばれる白丸ダム(しろまるだむ)の上流、国道411号が白丸トンネルで抜けるトンネル上部にある大正時代までの旧青梅街道の切通しが、数馬の切通し。元禄16年(1703年)から3年を費やし、苦労の末に開削された山越えの道です。

元禄年間に掘削された切通しの道

数馬の切通し・数馬隧道周辺MAP

白丸(現在のJR青梅線・白丸駅周辺)〜氷川(現・奥多摩駅周辺)の間の青梅街道(大菩薩峠越え)は、多摩川沿いが峡谷となっているため道が開削できず、山越えの難路(本仁田山から多摩川に伸びるゴンザス尾根の根岩越え)だったため、数馬の切通しを築いたもの。
この切通しの完成で、氷川から小河内(現在の小河内ダム・奥多摩湖周辺)、小菅、さらに大菩薩峠を越えて甲州側の塩山(えんざん/現・甲州市)とを結ぶ青梅街道が、甲州街道の脇往還として使われるようになったのです。

工事は火を焚いて熱くした岩に水をかけて脆くし、石鑿(いしのみ)やツルハシで掘鑿(くっさく)するという難工事の末に開削したもの。
長さはさほどではありませんが、開削には3年の歳月を費やしています。
傍らには宝暦年間(1751年~1763年)に建立の供養塔が残され、往時の交易を伝えています。

大正5年まで青梅街道のメインルートとして使われましたが、多摩川沿いに素掘りの数馬隧道(現存)が完成し、役割を終えています。

数馬の切通しは分かりづらい場所にあるので、JR白丸駅側から旧青梅街道をトレースするのがいいでしょう(道標があります)。
白丸の集落を抜けると舗装は途切れますが、数馬の切通しまで山道が続いています。
雨後などは道が崩れている場合もあるので、注意が必要。
数馬の切通し先で旧道は途切れているので、来た道を戻ります。

数馬の切通し
名称 数馬の切通し/かずまのきりどおし
所在地 東京都西多摩郡奥多摩町白丸
関連HP 大多摩観光連盟公式ホームページ
電車・バスで JR白丸駅から徒歩15分
ドライブで 圏央道日の出IC、青梅ICから約24km
駐車場 タイムズ奥多摩白丸観光駐車場(16台/有料)
問い合わせ 奥多摩町観光案内所 TEL:0428-83-2152/FAX:0428-83-2789
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

数馬峡(数馬峡遊歩道)

東京都西多摩郡奥多摩町白丸、多摩川に築かれた東京都交通局の白丸ダム(白丸調整池ダム)の上流部が数馬峡(かずまきょう)。JR青梅線白丸駅側から峡谷にかかる数馬峡橋を渡った右岸(上流から見て)には、大多摩ウォーキングトレイルの一部でもある数馬峡

白丸ダム(白丸湖)

東京都西多摩郡奥多摩町白丸、多摩川の鳩ノ巣渓谷上流部にある東京都交通局の発電専用ダムが、白丸ダム(しろまるだむ/正式名は白丸調整池ダム)。ダム湖が白丸湖(白丸調整池)で、4月~11月の土・日曜、祝日(夏休み期間は毎日)ならダム堰堤内部を見学

白丸魚道

東京都西多摩郡奥多摩町白丸、多摩川の鳩ノ巣渓谷上流部にある東京都交通局の発電専用ダムが、白丸ダム(しろまるだむ/正式名は白丸調整池ダム)。ダムの完成で、魚が遡上できなくなることを解消するために設けられた魚専用の遡上ルートが白丸魚道です。白丸

数馬隧道

東京都西多摩郡奥多摩町白丸、多摩川が数馬峡と呼ばれる白丸ダム(しろまるだむ)の上流、国道411号が白丸トンネルで抜けるトンネルの南、多摩川沿いの旧道にあるのが、数馬隧道。大正12年、馬車道として開削された素掘りのトンネルで、トンネルの完成で

 

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