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御手洗池(御手洗不動旧跡)

御手洗池(御手洗不動旧跡)

東京都板橋区小豆沢4丁目にある湧水池に祀られた不動明王が、御手洗池(御手洗不動旧跡)。近くにある真言宗智山派の寺、龍福寺の秘仏・薬師如来が出現したと伝えられる池で、江戸時代中期には大山詣での大山講、富士山登拝の富士講の講中が出立前に身を清める水垢離(みずごり)の場にした場所です。

湧水を利用した大山講・富士講の水垢離の場を復元

江戸時代中期・宝暦年間( 1751年〜1764年)には大山講も最盛期を迎え、江戸の人口が100万人の時代に、年間20万人が大山を目指しています。
そうした山岳信仰は、江戸庶民にとってレジャーでもあり、講中と呼ばれる組織を築いて、現在の団体旅行のように参詣したいたのです。
大山寺・石尊大権現だけにとどまらず、江ノ島弁財天(現・江の島岩屋と江島神社)、箱根権現(現・箱根神社)とをハシゴする場合もあり、参詣を名目にした庶民の息抜きだったことがよくわかります。

ホンネは息抜きでも、先達(せんだつ=リーダー)に導かれての道中で、旅立つ前には滝に打たれ、禊(みそぎ)をして、穢(けがれ)を払いました。
明治以降の交通網の発達を受け、大山講、富士講も廃れ、御手洗池に祀られた不動明王石像は昭和37年に龍福寺の山門脇に建立された不動堂に遷され、そちらが御手洗不動尊に。
その後、地元の小豆沢環境クラブの熱意で御手洗池と金銅の不動尊と聖観音をまつる堂が往時のように復元され、御手洗不動旧跡となっています。

板橋区は武蔵野台地と荒川低地で形成される起伏に富んだ地形で、武蔵野台地の崖下(ハケ)で多くの湧水があります。
小豆沢(あずさわ)という名の通り、一帯は沢で、往時には御手洗不動尊の湧水で目を洗えば眼病も治癒するという信仰があったとか。
それだけ清冽な水が湧いていたという証。

板橋区内には、同様に富士講・大山講の水垢離の場だった赤塚不動の滝(赤塚8丁目/東京の名湧水57選)、赤塚公園(赤塚5丁目)、薬師の泉(小豆沢3丁目)、志村城山公園(志村2丁目)、見次公園(前野町4丁目)などで湧水が確認され、「東京都板橋区地下水及び湧水を保全する条例」を制定し、その環境保全が図られています(赤塚城址・区立赤塚植物園周辺地域、志村城山公園と周辺地域を湧水保全地域に指定)。

近くには、御手洗不動尊のある龍福寺、東京水辺ライン小豆沢発着場、小豆沢公園、徳川吉宗が大善寺(廃寺)に立ち寄った際、境内に湧く清水を見て、薬師像を清水薬師と命名したという薬師の泉庭園(『江戸名所図会』の挿絵をもとに復元された庭園です)もあるので、時間が許せばあわせて見学を。

御手洗池(御手洗不動旧跡)
名称 御手洗池(御手洗不動旧跡)/みたらしいけ(みたらしふどうきゅうせき)
所在地 東京都板橋区小豆沢4-17
関連HP 板橋区観光協会公式ホームページ
電車・バスで 都営地下鉄志村坂上駅から徒歩10分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

赤塚不動の滝

東京都板橋区赤塚8丁目、乗蓮寺(東京大仏)の東にあるのが、不動の滝。東京の名湧水57選(東京都環境局選定)にも選ばれる23区内では希少な湧水で、等々力渓谷などの不動の滝と区別化するために、赤塚不動の滝と通称されています。周辺には区立不動の滝

小豆沢河岸広場(東京水辺ライン小豆沢発着所)

東京都板橋区小豆沢4丁目、新河岸川沿いにある公園が、小豆沢河岸広場(あずさわがしひろば)。東京水辺ラインの小豆沢発着場(水上バス小豆沢発着所)があり、震災などの時に利用できる川港にもなっています。江戸・東京と川越を結んだ舟運時代には小豆沢河

薬師の泉庭園

東京都板橋区小豆沢3丁目、板橋区立小豆沢公園の西、国道17号(中山道)沿いにあるあるのが、薬師の泉庭園。江戸時代、鷹狩に訪れた8代将軍・徳川吉宗が、大善寺境内から湧出する清水を味わい、本尊・薬師如来を清水薬師と命名したことから、薬師の泉と名

 

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