東京都八丈町中之郷、八丈島を周回する東京都道215号(八丈循環線)の海側(藍ヶ江港側)、三原川に懸かる滝が、裏見ヶ滝。その名の通り、滝の裏側に道が通り、滝水が落下する様子を裏側から見学できるダイナミックな滝です。下流側には為朝神社石宮(ためともじんじゃいしみや)が鎮座しています。
裏側から滝の落下を眺める、東京都で唯一の裏見滝
遊歩道のスタート地点である滝入口近くには、入浴無料の「裏見ヶ滝温泉」(男女混浴のため水着着用、無料、せっけん・シャンプー使用不可)があるので、汗を流すことができます。
入口から300mほど歩けば、裏見の滝に到着。
遊歩道は階段状の場所もあるので、サンダルなどは避けるのが賢明です。
遊歩道沿いにはスダジイ、タブノキ、テイカカズラ、ヘゴ(熱帯や亜熱帯に生育する木生シダ)が茂り、照葉樹林がジャングルを形成しています。
滝を見学後、遊歩道(周回コース)途中から足を伸ばすことができる、為朝神社石宮は、天保11年(1840年)、流人の石工・仙次郎が八丈島産の橄欖玄武岩(かんらんげんぶがん)を用いて祠を築いています(急勾配の石段上にあるので上り下りには注意が必要)。
八丈島は、西山(新/八丈富士)と東山(旧/三原山)という、新旧二つの火山からなる火山島ですが、地質的には、今から10万年前に活動を開始した三原火山の中之郷ステージ噴出物、中之郷溶岩流と中之郷火砕流堆積物の露出部分に滝が懸かっているのだと推測できます。
裏見ヶ滝が懸かる三原川は三原山の南面を流れ落ちる滝で、山頂のカルデラ(太古にはカルデラ湖だった場所で、現在は平坦地)から三原滝となって落下しています。
古い火山体の三原山は、天然のダムのような存在で、西側の唐滝川には唐滝が懸かり、滝の宝庫となっています。
裏見ヶ滝の落ちる中之郷地区には、江戸時代築という島の古民家を再生した「古民家喫茶中之郷」、日時限定で昼食も味わえる「居酒屋むらた」もあり、ともに島外からの旅行者に人気です。
八丈島・裏見ヶ滝 | |
名称 | 八丈島・裏見ヶ滝/はちじょうじま・うらみがたき |
所在地 | 東京都八丈町中之郷 |
関連HP | 八丈町公式ホームページ |
電車・バスで | 八重根港からタクシーで15分、底土港からタクシーで20分、または八丈島空港からタクシーで15分 |
ドライブで | 八重根港から8km、八丈島空港から約9km、または八丈島空港から約9km |
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