東京都八王子市、八王子城跡・御主殿地区を流れる城山川に懸かる滝が、御主殿の滝(ごしゅでんのたき)。中世の山城、八王子城山ですが、南麓に広がる最大の曲輪(くるわ)が御主殿曲輪。城主・北条氏照の主殿(居館)があったことが名の由来で、隣接する城山川に懸かるので御主殿の滝と呼ばれています。
八王子城落城の悲話を伝える小滝
御主殿の滝の落差は上段3m、下段2mほどの小さな滝ですが、豊臣秀吉の小田原征伐の一環として行なわれた八王子城合戦で(城主の北条氏照以下家臣は小田原城に籠城)、天正18年6月23日(1590年7月24日)、御主殿にいた北条方の婦女子や武将らが滝の上流で自刃し、次々と身を投じた滝だと伝えられています。
麓の村では、城山川の水で米を炊けば赤く米が染まるほどであったという伝承もあり、今でも先祖供養にあずきの汁で米を炊いた「あかまんま」を炊くのは、その弔いからとも。
滝の岩盤は、硬質砂岩ですが、八王子城に使われる石垣の石も、城山で産する硬質砂岩です。
御主殿曲輪は、城山川沿いの土地を人工的に均して築いた台地で、現在では地中の遺物のレプリカを地上に設置するなど整備され、見学が可能。
御主殿の滝 | |
名称 | 御主殿の滝/ごしゅでんのたき |
所在地 | 東京都八王子市元八王子町3丁目 |
電車・バスで | JR高尾駅から西東京バスで霊園前・八王子城跡入口下車、徒歩15分(土・日曜、祝日のみ、八王子城跡行が運行) |
ドライブで | 圏央道八王子西ICから約4km |
駐車場 | 八王子城駐車場(50台/無料) |
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