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薬師の泉庭園

薬師の泉庭園

東京都板橋区小豆沢3丁目、板橋区立小豆沢公園の西、国道17号(中山道)沿いにあるあるのが、薬師の泉庭園。江戸時代、鷹狩に訪れた8代将軍・徳川吉宗が、大善寺境内から湧出する清水を味わい、本尊・薬師如来を清水薬師と命名したことから、薬師の泉と名付けられ、江戸の名所のひとつとなった場所です。

徳川吉宗が鷹狩途中に立ち寄った泉と庭園を復元

『江戸名所図会』に描かれた薬師の泉。左上に見える道は、中山道の難所だった清水坂

板橋区は武蔵野台地と荒川低地で形成される起伏に富んだ地形で、武蔵野台地の崖下(ハケ)で多くの湧水があり、薬師の泉もそのひとつ。
そして徳川吉宗は将軍に就くと直ちに鷹狩を復活させ、江戸城を起点に、戸田筋、岩淵筋、中野筋、品川筋(後の目黒筋)、六郷筋(後の品川筋)という6ルートを設定、板橋界隈は、徳川家康の好んだ戸田筋にあたります。

薬師の泉は、昭和初期まで大善寺(曹洞宗の寺)の境内でしたが、大善寺は隣接する総泉寺(秋田藩主・佐竹義宣ゆかりの寺)と合併し(清水薬師も総泉寺に安置)、薬師の泉部分は区立の庭園になっています。
中山道を旅する人の休息地、江戸の名所でもあった薬師の泉ですが、大善寺の廃寺と、市街化の波で荒廃が進みました。

平成元年、『江戸名所図会』をもとに、往時の景観を復元したのが、薬師の泉庭園です。
崖線の湧水を利用しているため、渇水期には泉が湧いていない場合があるので注意が必要。

庭園の延段(石畳)のなかに、ハート型の石を2つ配するなど、板橋区ではデートスポットとしての活用を想定しているようです。

都営三田線の志村坂上駅から徒歩4分と交通も至便。
近くには富士講・大山講の水垢離の場だった御手洗池(御手洗不動旧跡)、御手洗不動尊のある龍福寺、東京水辺ライン小豆沢発着場、小豆沢公園もあるので時間が許せば、散策を。

板橋区内には南蔵院(志村不動尊)、東京大仏で有名な乗蓮寺など、徳川吉宗が鷹狩の際に休息所にした場所が数多く残されています。

薬師の泉庭園
名称 薬師の泉庭園/やくしのいずみていえん
所在地 東京都板橋区小豆沢3-7-20
関連HP 板橋区公式ホームページ
電車・バスで 都営地下鉄志村坂上駅から徒歩4分
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

御手洗池(御手洗不動旧跡)

東京都板橋区小豆沢4丁目にある湧水池に祀られた不動明王が、御手洗池(御手洗不動旧跡)。近くにある真言宗智山派の寺、龍福寺の秘仏・薬師如来が出現したと伝えられる池で、江戸時代中期には大山詣での大山講、富士山登拝の富士講の講中が出立前に身を清め

小豆沢河岸広場(東京水辺ライン小豆沢発着所)

東京都板橋区小豆沢4丁目、新河岸川沿いにある公園が、小豆沢河岸広場(あずさわがしひろば)。東京水辺ラインの小豆沢発着場(水上バス小豆沢発着所)があり、震災などの時に利用できる川港にもなっています。江戸・東京と川越を結んだ舟運時代には小豆沢河

 

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