東京都豊島区巣鴨5丁目、日蓮宗の寺・慈眼寺(じげんじ)の境内にあるのが、司馬江漢の墓(しばこうかんのはか)。江戸時代の絵師で蘭学者としても知られる司馬江漢は、平賀源内の鉱山探索に加わるなど、科学への探求もあって、日本で初となる銅版画の製作にも成功しています。
過去には『東海道五十三次』の真贋論争で話題に
長崎で最新の蘭学に接した司馬江漢は、寛政4年(1792年)、世界地図『輿地全図』を、翌年に改訂版の『地球図』を刊行しています。
また、司馬江漢の落款がある東海道五十三次を描いた55枚の油絵(『東海道五十三次画帖』)が発見され、これが歌川広重の名作『東海道五十三次』に酷似することから、オリジナルは司馬江漢という可能性が話題となりましたが、それ自体を贋作とする説もあり(これが定説です)、真相は定かでありません(司馬江漢は記録に残るだけでも3度東海道を旅し、絵柄に残る地形なども司馬江漢の方が描写が正確という、贋作とは決められない疑問点もあります)。
司馬江漢は、文政元年10月21日(1818年11月19日)没、当時は本所猿江町にあった慈眼寺に葬られましたが、寺の移転で、現在は巣鴨に墓があります。
慈眼寺には芥川龍之介の墓もあるので、あわせて見学を。
司馬江漢の墓 | |
名称 | 司馬江漢の墓/しばこうかんのはか |
所在地 | 東京都豊島区巣鴨5-35-33 |
電車・バスで | JR・都営地下鉄巣鴨駅から徒歩10分 |
問い合わせ | 慈眼院 TEL:03-3910-1579 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag