サイトアイコン ニッポン旅マガジン

 【都営バス誕生100周年】営業収支で見る赤字路線 TOP20

都営バス

令和6年に100周年を迎える都営バス、令和4年度の系統別収支状況を見ると、100円の収入を得るためにいくら必要だったかを数値で表す営業収支がもっとも悪いのは、里48系統で日暮里駅前~見沼代親水公園駅前で、100円を稼ぐのに284円使っています。赤字路線の5位までが営業収支200オーバーになっています。

都営バスを代表する路線のひとつ都03も赤字!

営業収支284(赤字額は1億2823万4000円)の里48系統(日暮里駅前~見沼代親水公園駅前)は、「日本一の混雑路線」のある日暮里・舎人ライナーの並走路線。
本数も7往復ほどなので、1往復に100人ほどを運んでいる計算に。
日暮里・舎人ライナー開業前は、足立区への貴重な足としてほぼピストン輸送していた路線ですが、鉄道が運休した時など不測の事態に備えて、運行を続けている路線です。

7位の浜95系統(品川車庫前~東京タワー)は、品川駅港南口、田町駅東口、日の出桟橋入口、竹芝桟橋入口、浜松町駅前と東京タワーを結ぶので、水上バスから東京タワーへのアクセスにも使えますが、PR不足のためなのか利用者も1日633人しかいません(早朝便を除いて品川駅港南口発着)。
日中は1時間に2便ほどあります。

16位の早81系統は、早大正門~(渋谷駅東口循環)~早大正門と走るいわゆる早稲田大学のスクールバスのような路線ですが、利用者は1,124人で、赤字額も6683万2000円。
本数も多いのですが、「馬場歩き」と呼ばれる高田馬場駅から歩くという学生も多いのがネックなのかもしれません。

都01〜都08まである「都」の付く系統は、歴史的経緯から都営バスを代表する路線ですが、営業係数的に赤字10位に入るのが都03(晴海埠頭~四谷駅)。
バス離れを防ぐために国も助成して整備を進めた新しいバスシステム(都市新バス)の路線で、グレードの高い車両が投入されていました。
利用者数も1日853人と低迷している路線ですが、半蔵門、三宅坂、警視庁前(この間は江戸城内堀横を走ります)、銀座四丁目、築地、勝どき駅前、晴海埠頭と観光ルートとしても活用できる路線なので、実は利用価値も大です。

 都営バス、営業収支で見る赤字路線 TOP20

順位系統
番号
運行路線(区間)収入
(千円)
支出
(千円)
損益額
(千円)
乗車
人員
(人/日)
営業
係数
1里48日暮里駅前~
見沼代親水公園駅前
69,834198,068▽128,234701284
2練68練馬駅~目白駅7,65519,211▽11,555126251
3直行02豊海水産埠頭~
東京駅八重洲口
4,0439,336▽5,29368231
4田99品川駅港南口~田町駅東口14,17730,556▽16,379161216
5梅74裏宿町~(成木循環)~
裏宿町
46,75699,009▽52,254628212
6反94五反田駅~赤羽橋駅前15,01829,778▽14,759164198
7浜95品川車庫前~東京タワー54,364103,225▽48,860633190
8梅70青梅車庫前~花小金井駅北口235,226434,249▽199,0232,601185
9橋86目黒駅前~新橋駅前107,752198,019▽90,2681,309184
10都03晴海埠頭~四谷駅73,027131,275▽58,248853180
11新75新宿駅西口~三宅坂73,330131,315▽57,985869179
11AL01東大島駅前~(小松川さくらホール前循環)~東大島駅前12,64222,623▽9,981324179
13波01東京テレポート駅前~
中央防波堤
83,821148,660▽64,8381,013177
13船28船堀駅前~篠崎駅前30,05353,236▽23,183406177
15渋88渋谷駅前~新橋駅前105,719182,353▽76,6341,171172
16早81早大正門~
(渋谷駅東口循環)~早大正門
95,411162,243▽66,8321,124170
17陽12東陽町駅前~
昭和大学江東豊洲病院前
144,663235,792▽91,1291,966163
18市01新橋駅前~豊洲市場120,517191,457▽70,9391,783159
19梅77裏宿町~河辺駅北口71,170112,497▽41,327907158
20CH01新宿駅西口~(都庁第一本庁舎循環)~新宿駅西口27,89642,999▽15,103344154
東京都交通局令和4年度 バス系統別収支状況をもとに作成
 【都営バス誕生100周年】営業収支で見る赤字路線 TOP20
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

【都営バス誕生100周年】営業収支で見る黒字路線 TOP20

1924年(大正13年)1月18日に東京市電気局が乗合バス(東京市営バス)の運行を開始したことに始まる都営バス。2024年で記念すべき100周年を迎えます。100円の収入を得るために要した経費を表す営業収支(2022年度)で黒字路線のTOP

【都営バス誕生100周年】 乗車人数の多い路線 TOP20

2024年1月18日(木)に100周年を迎えた都営バス。乗車人数の多い路線1位は、王40系統(池袋駅東口~西新井駅前)で、1日の平均乗降客は何と2万581人。2位の都07(錦糸町駅前~門前仲町)が2万165人で、この2路線が1日2万人オーバ

 【都営バス誕生100周年】 乗車人数の少ない路線 TOP20

東京都交通局令和4年度バス系統別収支状況によれば、都営バス127路線のうち、1日の乗車人数が800人に満たない路線が20以上あり、都心のローカル路線が存在することがわかります。もともと公共交通がなかった場所、鉄道のない南北東西を繋ぐなどそれ

【都営バス誕生100周年】赤字額の多い路線 TOP20

「円太郎」から始まって100周年の歴史を誇る都営バスですが、東京都交通局令和4年度バス系統別収支状況によると全127路線のうち、99路線が赤字。エースナンバー都01系統(渋谷駅前~新橋駅前)も、1億4887万3000円の赤字で、赤字額2位。

都営バスが100周年、1924年に運行が始まった「円太郎バス」とは!?

東京都内を走る都営バスは、1924年(大正13年)1月18日、東京市電気局が乗合バス(東京市営バス)を走らせたことがルーツで、2024年に運行100周年を迎えます。最初に登場したのがT型フォードで、馬車に似た外観から、明治時代の馬車鉄道の愛

【都営バス誕生100周年】黒字額の多い路線 TOP20

東京都交通局令和4年度バス系統別収支状況によれば、全127路線のうち、黒字路線はわずかに28路線。そななかで、黒字額TOPは都07系統(錦糸町駅前~門前仲町)で、2億7264万9000円の黒字額です。8路線が1億以上を稼ぐドル箱路線となって

バスまつり2024 in東京ビッグサイト

2024年10月5日(土)10:00~15:00(最終入場14:30)、東京都江東区の東京ビッグサイトで『バスまつり2024 in東京ビッグサイト』を開催。9月20日の「バスの日」にちなみ、また都営バス100周年と都バスマスコット

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了