道路標示を見ても「東名」とあり、東名高速道路が道路の正式名と思えますが、実は「高速自動車国道の路線を指定する政令」などで定められた正式な路線名は「第一東海自動車道」。昭和41年7月1日、東海自動車道として計画されたもので、第一と付くのは、新東名高速道路が第二だから。
建設省の進める「東海道ルート」の高速道路として誕生
昭和26年頃、東京と名古屋、そして阪神を結ぶ高速道路計画に関しては、政治家主導の「中山道ルート」と、建設省の進める「東海道ルート」の2案が対立。
最初に開業した名神高速道路は、両方のルートの重複するコースだったことから、計画、そして建設が進行しましたが、正式名称は東京を起点とする中央自動車道西宮線。
つまり「中山道ルート」の一部として開通させているのです。
当時の建設省が、名より実を取って開通にこぎつけたもので、報道などでも使われた名神高速道路(名古屋と神戸を結ぶ高速道路の意)をそのまま道路名にしているのです(ただし、法令上の正式名は今も中央自動車道西宮線)。
名神高速道路の開通後、中央自動車道も工事が始まりましたが、東海道沿いの東名高速道路も昭和43年4月25日、、東京IC〜厚木IC、富士IC〜静岡IC、岡崎IC〜小牧ICが開通、昭和44年5月26日に大井松田IC〜御殿場IC間開通で全線開通しています。
こちらは、法令上は東海自動車道ですが、やはり東京と名古屋を結ぶ高速道路ということで、東名高速道路という通称が、慣用的な道路名に採用され、名神、東名という大動脈が誕生したのです。
中央自動車道も部分開通当初は中央高速道路でしたが、正式名の中央自動車道西宮線から西宮線を割愛して中央自動車道と名乗っています(部分開業時は対面通行だったため、高速道路という名称だと、スピードの出し過ぎによる事故が多発するため自動車道に)。
ちなみに東名高速道路の英語表記は、TOMEI EXPWYで、TOKAI EXPWYではありません。
東名高速道路の正式名は「第一東海自動車道」!? | |
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