平成9年に行なわれた「日本異様難読山名コンテスト」(『パソコン通信NIFTY-Serve』)で難読山名日本一に選ばれた山が、大分県中津市山国町と日田市との境に聳える標高706.7mの一尺八寸山(みおうやま)。当然ながら、「いっしゃくはっすんやま」と読んでしまう難読ぶりです。
平成25年には日田市で「難読山名サミット」開催
中津市によると、昔この山で捕獲した3頭の大きな猪(いのしし)の尾の長さを足すと、一尺八寸(68cm)だったことが山名の由来とのこと。
「みおう」は、3匹の尻尾、つまり三尾(みお)の転訛という解説です。
中津市に編入された山国町は、耶馬渓(やばけい)の一部なので、国土地理院の2万5000分の1地形図にも、一尺八寸山には史跡マークとともに耶馬渓と表示されています。
2位に選ばれたのが北方領土・国後島(くなしりとう)に聳える爺爺岳(ちゃちゃだけ)。
爺爺岳も読み方がまったく想像がつかない山ですが、アイヌ語のチャチャ・ヌプリ(老いた・山)に由来する山名で、「ちゃちゃだけ」と読ませています。
標高は1772mで、国土地理院の2万5000分の1地形図には、山頂に噴気のマークが記されています。
3位は、1位と同じ日田市の月出山岳(かんとうだけ)なので、日田市は難読山名日本一ともいえる町ということに。
4位は、雲母峰(きららみね/三重県四日市市・菰野町)、5位は岨巒堂山(しょらんどうやま/新潟県佐渡市)。
平成25年10月には日田市で菰野町長などが参加しての「難読山名サミット」が開催されています。
ちなみに、平成28年にNTTレゾナントが運営するgooが行なった全国の難読山名調査でも、1位はやはり一尺八寸山、2位・爺爺岳、3位・岨巒堂山、4位・月出山岳、5位・本富岳(もっちょむだけ/鹿児島県・屋久島)、同率5位・山毛欅潰山(ぶなつぶれやま/山形県西置賜郡小国町)の順。
地図(国土地理院)/地理院タイル
【地図を旅する】vol.1 日本一の難読山名は、大分県の一尺八寸山 | |
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