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井戸寺(四国八十八ヶ所霊場第17番札所)

井戸寺

徳島市にある井戸寺は、四国八十八ヶ所霊場第17番札所で16番の観音寺から徒歩45分。天武天皇の勅願所・瑠璃山妙照寺として白鳳2年(674年)に創建されたという古刹。往時には八町四方の広大な寺域と12坊を有する大寺でした。国府町という地名の通り、古くは阿波国の政庁がこの地にあり、国分寺などとともに大いに繁栄したのです。

日限大師として信仰を集める古刹

仁王門
本堂

徳島市国府町にある宮谷古墳は、徳島県で最も古い前方後円墳と考えられており、井戸寺が建つ徳島市国府町は、古代から阿波国(徳島県)の中心だったことがよくわかります。

弘仁5年(814年)、空海(弘法大師)がこの地にとどまったとき、錫杖で井戸(現存する日限大師堂の「面影の井戸」)を掘るとこんこんと清水が湧き出て空海の姿を映し出したのだとか。
空海は井戸に映った自らの姿を石像に刻み、寺号を井戸寺として第17番の霊場に定めました。
「面影の井戸」は、覗き込んで自分の姿が映れば無病息災、映らないときには3年以内の厄災に注意とされています。

空海自刻と伝わる像は日を限って願い事をすると叶う(5日、7日などと日数を限って日参する)という日限大師(ひかぎりだいし)として信仰を集めています。
本尊の七仏薬師如来は聖徳太子の作、脇仏の日光・月光菩薩は行基の作と伝わります。
七仏薬師如来は全国でも珍しく、七難即滅、七福即生などの信仰を集めています。
日光・月光菩薩と空海が刻んだと伝わる十一面観音立像は国の重要文化財。

朱塗りの仁王門は、徳島藩10代藩主・蜂須賀重喜(はちすかしげよし)が安永2年(1773年)に自らが築いた大谷別邸から移築したもの。
蜂須賀重喜は、秋田藩主・佐竹家からの婿養子で、阿波藩主となった後に藩政改革に取り組み、家中・領⺠に倹約を強いる一方で、自らは領内に豪奢な別荘大谷御殿を造営し、贅沢三昧の生活を幕府に咎められ、江戸屋敷への蟄居の可能性が高まったため、阿波の富田屋敷へと移っています。
本堂は、鉄筋コンクリート造りで昭和46年の再建。

霊場間の距離・時間

16番札所・観音寺(徳島県徳島市国府町観音寺49) — (4km/20分) — 17番札所・井戸寺(徳島県徳島市国府町井戸北屋敷80-1) — (14km/1時間) — 18番札所・恩山寺(徳島県小松島市田野町恩山寺谷40)

井戸寺(四国八十八ヶ所霊場第17番札所)
名称 井戸寺/いどじ
所在地 徳島県徳島市国府町井戸北屋敷80-1
関連HP 四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ
電車・バスで JR徳島駅から徳島バス覚円行きで20分、井戸寺口下車、徒歩1分
ドライブで 徳島自動車道藍住ICから約6km
駐車場 15台/無料
問い合わせ 井戸寺 TEL:088-642-1324
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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