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恩山寺(四国八十八ヶ所霊場第18番札所)

恩山寺(四国八十八ヶ所霊場第18番札所)

小松島市にある恩山寺は、四国八十八ヶ所霊場第18番札所で17番の井戸寺からは徒歩だと5時間の道のり。小松島市の郊外、小高い山の中腹に建つ高野山真言宗の寺です。参道には樹木が生い茂り、寺の裏山には遊歩道や展望台が整備されています。己巳の日(つちのとみのひ)には護摩祈祷があり、この日に参拝すれば財福が備わるとか。

人気の摺袈裟(すりげさ)守りを授与してくれる

寺伝によれば奈良時代、聖武天皇の勅願で行基が厄除けのための薬師如来を刻み、本尊として開基した古刹。
創建当初は大日山密厳寺福王院と称し、災厄悪疫の道場で、女人禁制でした。

空海(弘法大師)がこの地で修行したとき空海を慕って母・玉依御前(たまよりごぜん)が来山しましたが、女人禁制のため入山ができませんでした。
空海は仁王門の近くで17日間の秘法を修して開禁、母を伴って登山し孝養をつくしたのです。
のち母は剃髪し、空海は山号を母養山恩山寺と改めたとか。
現在も大師堂の続きに玉依御前を祀る母公堂があります。

天正年間(1573年〜1592年)、土佐を拠点に阿波を侵攻した長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)の兵火によって焼失。
江戸時代に入って徳島藩主・蜂須賀氏の支援を受けて復興。
現存する堂宇は文政年間(1804年〜1830年)の建築です。

境内には空海(弘法大師)が植えたと伝わる毘欄樹(びらんじゅ)などの木々が茂ります。

お遍路さんの人気を集めるのは、恩山寺にだけ伝わる摺袈裟(すりげさ)守り。
摺袈裟守りを肌身離さずに持てば、滅罪生善(めつざいしょうぜん)の功徳があり、現世の罪障を消滅させ、亡くなった人の棺(ひつぎ)に納めれば極楽浄土へ往生できる(死後の善報を生じさせる)と伝わっています。

阿波遍路道・恩山寺道(土佐街道から離れ、恩山寺に向う間の0.4km)、阿波遍路道・立江寺道(恩山寺から土佐街道に合流するまでの0.5km)が国の史跡になっています。
恩山寺道、立江寺道の途中には平家追討のため四国に上陸した源義経一行の伝承が残る弦張坂、弦巻坂、さらには釈迦庵の仏足石があります。

霊場間の距離・時間

17番札所・井戸寺(徳島県徳島市国府町井戸北屋敷80-1) — (14km/1時間) — 18番札所・恩山寺(徳島県小松島市田野町恩山寺谷40) — (5km/15分) — 19番札所・立江寺(徳島県小松島市立江町若松13)

恩山寺(四国八十八ヶ所霊場第18番札所)
名称 恩山寺/おんざんじ
所在地 徳島県小松島市田野町恩山寺谷40
関連HP 四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ
電車・バスで JR徳島駅から小松島市営バス萱原行きで40分、恩山寺前下車、徒歩10分
ドライブで 神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICから約24km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 恩山寺 TEL:0885-33-1218
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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