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犬飼農村舞台

犬飼農村舞台

徳島市八多町の五王神社の境内にある人形芝居(人形浄瑠璃)の野外舞台。舞台自体は明治6年の築で国の重要文化財。毎年11月3日に勝浦座による人形浄瑠璃芝居、氏子たちによって継承されてきたの「襖カラクリ」の上演が行なわれています。『式三番叟』を神社に奉納してから舞台での人形浄瑠璃、その後、襖カラクリが行なわれます。

人形浄瑠璃芝居、襖カラクリの舞台は国の重要文化財

徳島県の人形浄瑠璃芝居では、舞台奥に設けられた千畳敷などと呼ぶ高座に組み込んだ襖を巧みに操作して、舞台背景を一瞬に転換する演出が広く用いられていました。
その後、襖カラクリが独立した演目として行なわれるように発展したのです。
132枚の襖を使った42景のカラクリは、ストーリーに応じて舞台を変化させる昔のままの襖カラクリで、「阿波の襖カラクリの習俗」として国の無形民俗文化財に指定されています。
襖カラクリの技術が伝承されているのは、徳島県内では犬飼農村舞台(犬飼農村舞台保存会)と坂州農村舞台(那賀町)のみ。

ちなみに全国各地に作られた農村舞台の多くが歌舞伎用の舞台だったのに対して、徳島に造られたほとんどの農村舞台は人形浄瑠璃のためのもの。
江戸時代に大坂で発展した人形浄瑠璃は、淡路島を経て阿波へ伝わっているのです。

勝浦川や桑野川流域では農村舞台が発達し、往時には阿波全体で300以上の舞台があったのだとか。
明治時代の中頃が全盛期で、映画、ラジオの登場する昭和の初めから衰退が始まりました。

吉野川流域の阿波藍(あわあい)のための藍作地帯では、藍の収穫後(藍は台風シーズン前の7月に収穫)に田や畑に仮設した小屋掛け舞台で淡路島のプロの人形座が公演しましたが、勝浦川流域などの非藍作地帯では、神社の境内に建てられた農村舞台で、村人たちが組織する人形座が人形芝居を奉納しました。

犬飼農村舞台
名称 犬飼農村舞台/いぬがいのんそんぶたい
所在地 徳島県徳島市八多町八屋67-3五王神社境内
関連HP 徳島市公式ホームページ
電車・バスで JR徳島駅から徳島市営バス五滝行きで、終点下車、徒歩10分
ドライブで 徳島自動車道徳島ICから約18km。または、神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICから約26.5km
駐車場 五王神社駐車場を利用
問い合わせ 徳島市観光課 TEL:088-621-5232/FAX:088-621-5457
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

犬飼農村舞台『阿波人形浄瑠璃公演』|徳島市|2024

2024年10月30日

 

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