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大神山神社奥宮

古代の人々は霊峰・大山(だいせん)のことを大神山(おおかみのたけ)と呼んで崇めていました。その大山信仰の中心が大神山神社でもともとは大神山を仰ぐ遙拝所。本来の社で大山山腹にある奥宮(おくみや)と、遥拝所である米子市の尾高本社の2社に分かれています。大山信仰の中心でもある奥宮には3つの日本一があります。

奥宮にある3つの日本一とは!?

奥宮拝殿内部。柱などの金色は日本最大級の白檀塗り

大神山神社は平安時代編纂の『延喜式神名帳』に記載された古社(式内社)。伯耆国(ほうきのくに)の一之宮は倭文神社(湯梨浜町)ですが、二之宮が大神山神社、三之宮が倭文神社(倉吉市)となっています。

大神山神社本宮は、雪の多い冬季に参拝が困難な大山山腹に代わって冬でも参拝できる冬宮として造られたもの。本来の信仰の中心は当然、奥宮となります。

奥宮の祭神は大己貴命(おおなむぢのみこと)、尾高本社の祭神は大穴牟遅神(おおなむじのかみ)。
明治以前の神仏混淆が広まると、大神山神社は智明権現と称し、地蔵菩薩を本地仏とする大山信仰の中心となりました(大山寺の中心でもあったのです)。往時には大山寺百八十坊の中心として繁栄しました。
明治の神仏分離、廃仏毀釈で智明権現の仏塔を廃し、地蔵菩薩を除いて大神山神社奥宮となりました。

そんな由来を背景にして、奥宮は神仏混交様式を伝える権現造りで、正面の長廊は両翼約50mあり、国の重要文化財に指定されています。
(1)自然石を敷きつめた700mの参道の長さ
(2)国内最大の権現造りの社殿
(3)幣殿の白檀の漆塗りの荘麗さ

はいずれも「日本一」。
奥宮には安全祈願、厄除祈願などに多くの参拝者が訪れています。

日本一の長さを誇る自然石の敷かれた参道
日本一壮大な権現造りの本殿
五穀豊穣を祈願する「奥参り」
大己貴命、大穴牟遅神ともに大国主(おおくにぬし)の別称。国造り、農業、商業、医療の神様として尊崇されています。島根県の出雲大社(いずもたいしゃ)や全国の出雲神社で祀られるのもこの大国主。山陽地方では古来、農業神としての大山(大神山神社)信仰も深く、伊勢神宮を参拝する「本参り」の前に、出雲大社、美保神社、大神山神社を参る奥参りが行なわれていました。往時には岡山の生石橋(おいしばし=現・岡山県岡山市北区)と大山寺(大神山神社)をつなぐ古道・横手道など5つのルートが大山へと通じていました。

大山神神社奥宮の年中行事

5月24日/春季大祭=春の例祭、正午から「福迎餅」散餅、福迎神事
6月第1土・日曜/大山夏山開き祭=土曜18:00〜前夜祭・松明(たいまつ)行列、日曜10:00〜大山山頂で安全祈願祭
7月14日・15日/古式祭(神水汲取神事=もひとりしんじ)=神官が先達や信者とともに大山山頂近くにある石室に登り、日の出とともに頂上の池で御神水と御薬草を採り、神前にお供えします
10月24日/秋季大祭=10:00〜祭典、祭典終了後に各種祈祷

大神山神社奥宮
名称 大神山神社奥宮/おおがみやまじんじゃおくみや
所在地 鳥取県西伯郡大山町大山
関連HP 大神山神社公式ホームページ
電車・バスで JR米子駅から日本交通バス大山寺行きで50分、大山寺下車、徒歩15分
ドライブで 米子自動車道米子ICから約12kmで駐車場
駐車場 博労座駐車場(600台/無料、スキーシーズンは有料)
問い合わせ 大神山神社 TEL:0859-52-2507
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

下山神社

2016年11月26日

 

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