富山県立山町、立山登拝道の入口、芦峅寺(あしくらじ)の姥堂川に架かる布橋は、聖域と俗世の境とされてきた橋。その布橋の東(俗世側)にある閻魔堂(えんまどう)は、立山が女人禁制だった時代に、秋の彼岸に齋行される『布橋灌頂会』(ぬのばしかんじょうえ)の際に女性信者たちが閻魔大王に罪を懺悔したお堂。
中世〜近世立山の閻魔信仰を今に伝える堂
閻魔堂から布橋までの間、杉林に囲まれた坂道が明念坂で道の傍らには石仏が配されています。
閻魔堂に祀られる像高1.6mの木造閻魔王坐像は、近年の調査で鎌倉時代の作であることが有力に。
ただし、記録がないので中世の立山の閻魔信仰に関しては、よくわかっていません。
布橋を渡りきった先にはウバ尊(ウバ=女偏に田が3つ)を祀るウバ堂(立山山中に見立てられた)がありましたが明治の神仏分離、廃仏毀釈で破却され、今ではその跡地脇に「立山博物館遥望館」が建っています。
立山曼荼羅の絵解きを現代的に映像化した『新立山曼荼羅絵図』などの上映を行なっているので寄り道を。
芦峅寺にある雄山神社は、神仏習合の江戸時代までは、中宮寺(芦峅寺)と呼ばれた寺だった立山信仰の拠点で、参道の立山杉の並木は樹齢500年を数え、富山県の天然記念物に指定。
名称 | 芦峅寺閻魔堂/あしくらじえんまどう |
所在地 | 富山県中新川郡立山町芦峅寺 |
電車・バスで | 富山地方鉄道有峰口駅から徒歩40分 |
ドライブで | 北陸自動車道流杉スマートICから約19km |
駐車場 | 善道坊横の駐車場、立山博物館展示館横の駐車場などを利用 |
問い合わせ | 立山町観光協会 TEL:076-462-1001 |
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