安政5年(1858年)、徳川幕府は列強5ヶ国と通商条約が締結され、開国へと踏み切ります。その時約束したのが近代的な灯台。そこで幕府は横須賀製鉄所(横須賀造船所)の建設を担ったフランス人ヴェルニー(Verny)に依頼し、江戸湾(東京湾)周辺の灯台4基(ヴェルニー灯台)の建設を開始したのです。
観音埼灯台(かんのんさき)|神奈川県
所在地:神奈川県横須賀市鴨居4-1187
初点灯:明治2年1月1日
高さ:塔高19m、平均水面上から灯火まで56m
光達距離:19.0海里(35km)
内容:日本初の洋式灯台
徳川幕府がアメリカ、イギリス、フランス、オランダと結んだ 「江戸条約」によって建設を約束した8灯台のひとつで、初代の灯台はヴェルニーの設計
明治元年11月1日に建設工事に着手したことを記念し、毎年11月1日は『灯台記念日』になっています
初代の灯台は、大正11年4月26日の直下型となる浦賀水道地震(M6.8)で倒壊、2代目も大正9月1日の関東地震で、建築半年もたたずに倒壊、現在の灯台は3代目
日本の灯台50選に選定
文化財:とくに指定なし
参観灯台(見学が可能)
野島埼灯台(のじまさき)|千葉県
所在地:千葉県南房総市白浜町白浜630
初点灯:明治2年12月21日
高さ:塔高29m、平均水面上から灯火まで36m
光達距離:17.0海里(31km)
内容:徳川幕府がアメリカ、イギリス、フランス、オランダと結んだ 「江戸条約」によって建設を約束した8灯台のひとつで、初代の灯台はヴェルニーの設計
現在の灯台は関東大震災での倒壊後に再建された2代目
灯台資料展示室「きらりん館」を併設
日本の灯台50選に選定
文化財:国の登録有形文化財
参観灯台(見学が可能)
品川灯台|東京都
所在地:東京都港区品川第二台場
初点灯:明治3年3月5日
高さ:塔高9m、平均海面から灯火まで16m
光達距離:9.7海里(18km)
内容:品川沖の第ニ台場の西端に、ヴェルニーによって設計され、フランス人技手のフロランによって建設(レンズや金属部をフランスから輸入)
灯火は日本初の赤色火舎を用いた不動紅色と記録されています
ヴェルニー設計のレンガ造りの灯台4基のうち、関東大震災での倒壊を逃れた唯一の灯台
昭和32年に廃灯、昭和39年に明治村に移築
現存する洋式灯台では日本最古
文化財:国の重要文化財
城ヶ島灯台(じょうがしま)|神奈川県
所在地:神奈川県三浦市三崎町城ケ島
初点灯:明治3年8月13日
高さ:塔高11.5m、平均海面〜 灯火は30.1m
光達距離:15海里 (28km)
内容:観音埼灯台、野島埼灯台、品川灯台、樫野埼灯台に次いで日本で5番目に点灯
関東大震災で崩壊、現在の灯台は大正14年8月1日、円形コンクリート造りで再建されたもの
文化財:とくに指定なし
| ヴェルニーが築いた「日本最初の西洋式灯台」は、関東に4基 | |
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