和歌山県新宮市(旧熊野川町)と三重県熊野市、奈良県吉野郡十津川村の3県の境界で熊野川の支流・北山川が造る峡谷が、瀞峡(どろきょう)。下瀞、上瀞、奥瀞に分かれ、約1.2kmにわたって続く下瀞の上流部が、国の特別名勝、天然記念物に指定される瀞八丁です。
国の特別名勝に指定される渓谷美を堪能!
玉置口近くの洞天門から高さ50mもの岩壁がそそり立ち、夫婦岩などの奇岩や、高さ20m、幅87mの屏風岩など巨岩が連続。
奥行き42mの寒泉窟、岩の割れ目にできた竜泉窟などの洞窟もあり、変化に富んだ渓谷美を楽しむことができ、春のヤマザクラ、初夏はツツジ、秋は紅葉が見事。
新宮市の玉置口サテライトから熊野川町ふれあい公社による「瀞峡めぐり川舟クルーズ」も就航(完全予約制)。
所要40分で瀞峡まで往復9.4kmの渓谷美を楽しむことができます。
「団平船」と呼ばれる帆船が木材など物資の輸送を行なった舟運の歴史もありますが、大正9年10月にはプロペラ船の第1号が早くも熊野川に登場。
昭和40年にウォータージェット船が就航し、スピードアップとプロペラ騒音の低減が図られました。
地元の「熊野観光開発」がウォータージェット船を運航していましたが、新型コロナウイルス禍で観光客が大幅に減少し、さらには土砂の堆積などによる航路悪化もあって、令和3年1月から歴史あるウォータージェット船事業を休止。
熊野川舟下りを行っている熊野川町ふれあい公社が新たに小型船を使って「瀞峡めぐり川舟クルーズ」をスタートさせています。
ちなみに国の特別名勝(名勝のうち価値がとくに高いもの)となっている渓谷美は、瀞八丁のほか、奥入瀬渓流(青森県)、御岳昇仙峡(山梨県)、黒部峡谷(富山県)、三段峡(広島県)の計5ヶ所。
近畿地方で寺社などの庭園以外で国の特別名勝となるのは、天橋立(京都府)と瀞八丁の2ヶ所のみ。
瀞八丁 | |
名称 | 瀞八丁/どろはっちょう |
所在地 | 和歌山県新宮市熊野川町玉置口・三重県熊野市紀和町木津呂・奈良県吉野郡十津川村田戸 |
関連HP | 新宮市公式ホームページ |
電車・バスで | JR新宮駅からJR・熊野交通バス熊野本宮方面行きで40分、宮井大橋下車、熊野交通バス玉置口行きに乗換え30分、終点下車 |
ドライブで | 阪和自動車道南紀田辺ICから約77km |
問い合わせ | 新宮市商工観光課0735-23-3333 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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