高野山・金剛峯寺の信仰の中心で空海(弘法大師)が禅定に入るという御廟所のある聖地が奥之院。正式の参拝は、一の橋から参道を歩くもの。一の橋から御廟まで2kmの参道には、20万基を超える諸大名の墓石、祈念碑、慰霊碑が配され、樹齢1000年という杉並木が続いています。一の橋は、まさに霊域の入口で、日本三霊橋にも数えられています。
弘法大師は参詣する人々を一の橋まで迎えてくれる
高野山奥之院にある弘法大師御廟。
空海(弘法大師)は、肉身をこの世にとどめ、深い禅定に入り、救いの手を差し伸べているという入定信仰(にゅうじょうしんこう)があります。
空海は決して死んでいるわけではなく、生死の境を超え、弥勒菩薩(みろくぼさつ)出世の時(はるか未来にこの世界に現われ悟りを開き、多くの人々を救済する)まで、衆生救済を目的として永遠の瞑想に入っているというのが入定信仰です。
そのため、奥之院では、維那(ゆいな)と呼ばれる仕侍僧が1日2回、御廟の空海に衣服と食事を届けています。
一の橋は、御殿川(おどのがわ)に架る橋で、ここからが霊域。
一の橋は通称で、正式名は大渡橋(おおばし)です。
弘法大師は参詣する人々を、ここまで送り迎えしてくれると言い伝えられ、一礼してから橋を渡るのがしきたりです。
続いて身を清める中の橋があり、正式名は、手水橋(ちょうずばし)。
流れる川は、金の河と呼ばれていますが、金は「死」の隠語、つまりは三途の川を意味しています。
中の橋が現世と来世の境で、中の橋を渡ると、これから先は、死の世界ということに。
最後に玉川に御廟橋が架けられていますが、橋を渡る人は、橋の前で服装を正し、礼拝し、清らかな気持ちで霊域に入ることになります。
36枚の橋板と橋全体を1枚として37枚と数え、金剛界37尊を表し、ここから先が浄土ということに。
ちなみに日本三霊橋は、日光東照宮の神橋(栃木県日光市)、立山・芦峅寺の布橋(富山県立山町)と高野山一の橋です。
高野山 一の橋 | |
名称 | 高野山 一の橋/こうやさん いちのはし |
所在地 | 和歌山県伊都郡高野町高野山555 |
関連HP | 高野町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 南海高野線高野山駅から南海りんかんバス奥の院前行きで11分、千手院橋下車 |
ドライブで | 京奈和自動車道紀北かつらぎICから約23km |
問い合わせ | 高野町観光協会 TEL:0736-56-2468 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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