日本三大和牛とは!?

日本三大和牛

訪日外国人にも注目される和牛。なかでも松阪牛(まつさかうし、まつさかぎゅう)、近江牛、神戸牛が日本三大和牛に数えられていますが、それぞれどこで育っている牛なのでしょうか。それぞれに厳しい定義があり、それをクリアした牛だけがブランド牛を名乗ることができるのです。

松阪牛(まつさかうし、まつさかぎゅう)

日本三大和牛
「和田金」の「寿き焼」

櫛田川や宮川といった清流が流れる松阪市、津市、伊勢市、久居市などで生産される牛が松阪牛。
市町村合併により、松阪牛生産地域に含まれない町村と合併した所もあるため、生産エリアを旧22市町村としています。
松阪牛の中でも、兵庫県産の子牛を導入し松阪牛生産区域で900日以上肥育した牛を「特産松阪牛」と定義し、さらなるブランド化が図られています。

松阪市の料亭「和田金」(わだきん)が有名で、広大な自社牧場で丹精込めて飼育しているというこだわりの牛肉を使い、「寿き焼」がイチオシメニューとなっています。

松阪牛の定義

  • 黒毛和種、未経産の雌牛
  • 松阪牛個体識別管理システムに登録された牛であること
  • 松阪牛生産区域(旧22市町村)での肥育期間が最長かつ最終であること
  • 生後12ヶ月齢までに松阪牛生産区域に導入された牛で、導入後も生産区域内で育てられたもの

近江牛(おうみうし、おうみぎゅう)

日本三大和牛のなかでも最も歴史があるのが、近江牛。
肉が禁食だった江戸時代初期の貞享4年(1687年)、彦根藩で花木伝右衛門が味噌漬けにされた「反本丸」(へんぽんがん)を考案、諸国に知られています。
これは肉食ではなく、養生薬として売り出されたもので、将軍家にも献上されています。
もともと、農耕につかわれていた但馬系の牛を湖国・滋賀で肥育させたのがルーツといわれ、文明開化の明治時代には神戸港から東京へと輸送されたため、「神戸牛」としても売られていました。
近江牛と称されるようになったのは、明治22年の東海道線開通、近江八幡駅開業後、鉄道での出荷が始まってから。
おもに近江八幡市、東近江市など湖東の牧場で育てられています。

彦根市の近江牛専門店「千成亭」、近江八幡市と長浜市の「近江牛 毛利志満」(おうみうしもりしま)が有名です。

近江牛の定義

  • 豊かな自然環境と水に恵まれた滋賀県内で最も長く飼育された黒毛和種が近江牛
  • 近江牛の中でも、枝肉格付がA4、B4等級以上のものが近江牛の認定書が発行されるのが「認証近江牛」
  • 「近江牛」生産・流通推進協議会の構成団体の会員が生産したものが「認証近江牛」
  • 滋賀食肉センターまたは東京都立芝浦と畜場でと畜・枝肉格付されたものが「認証近江牛」

神戸牛(こうべぎゅう)

日本三大和牛
但馬牛

兵庫県で生産された但馬牛(たじまうし)のなかで、さらにこだわりのチェック項目以上の牛が、神戸肉(こうべにく)。
一般的には神戸牛(こうべぎゅう)と呼ばれるものです。
少量生産の但馬牛肉のさらに一部であるため、一般市場での流通量は極端に少なく、それゆえ高級ブランド肉に。
注/松阪牛、近江牛、但馬牛が「近畿三名牛」

神戸牛の名店は数多くありますが、神戸・三宮、「ホテル ザ・ビー神戸」の1階に店を構える「神戸プレジール」は、JA全農兵庫直営レストランです。
鉄板焼き用のカウンター席、せいろ蒸し・しゃぶしゃぶ用のテーブル席など、味わい方で席が異なるというこだわりようです。

神戸牛の定義

  • 「但馬牛」(たじまぎゅう)とは、兵庫県の県有種雄牛のみを歴代にわたって交配した但馬牛(たじまうし)を素牛とし、繁殖から肉牛として出荷するまで神戸肉流通推進協議会の登録会員(生産者)が兵庫県内で飼養管理し、兵庫県内の食肉センターに出荷した生後28ヶ月令以上から60ヶ月令以下の雌牛・去勢牛で、歩留・肉質等級が「A」「B」2等級以上とし、瑕疵等枝肉の状態によっては委嘱会員(荷受会社等)の確認により判定を実施したもの
  • 但馬牛を但馬ビーフ、TAJIMA BEEFと呼ぶことも可能
  • 「但馬牛 」のうち、未経産牛・去勢牛で、枝肉格付等が「A」「B」4等級以上に該当するもの、脂肪交雑のBMS値No.6以上、雌は、270kg以上から499.9kg以下、勢は、300kg以上から499.9kg以下などの規定に適合したもの
  • 神戸肉・神戸ビーフをKOBE BEEF、神戸牛(こうべぎゅう) 、神戸牛(こうべうし) と呼ぶことも可能
日本三大和牛とは!?
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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