山口県山口市、香山公園(こうざんこうえん)内、枕流亭(ちんりゅうてい)すぐそばに建つ茶室が、露山堂。もとは13代藩主・毛利敬親(もうりたかちか)が、萩からの藩庁移転に伴い政事堂の藩主居館近く(現在の山口県庁付近)の一露山麓に建てたもので、明治24年、現在地に移転。
茶事を装い、倒幕の密議を行なっていた茶室
有能な家臣を登用し、村田清風を抜擢して藩政改革を行なった毛利敬親が、身分に関係なく討幕派の家臣たちと茶事を装い、倒幕の密議を行なっていたと伝えられる茶室。
毛利敬親は、かつて萩城三の丸にあった花江茶亭などの茶室でもたびたび倒幕の密議を催していました。
明治維新後は他の場所に移築され、荒れ果てていましたが、それを見かねた薩長同盟の成立に尽力した旧藩士・品川弥二郎(しながわやじろう=戊辰戦争では奥羽鎮撫総督参謀、明治17年、維新の功により子爵に、獨協大学創立者)が資金を集めて建物を買収、香山公園に移築しましたが、茶室の周りの庭園は移築時に作庭されたもの。
昭和38年、昭和48年に増築され、往時の姿とは異なっています。
毛利敬親は、第一次長州征伐、禁門の変、薩長同盟、そして倒幕と激動の時代を生き抜き、明治2年、島津忠義(薩摩藩主)、山内豊範(土佐藩主)、鍋島直大(佐賀藩主)と連署して版籍奉還を奉請。
6月4日に家督を毛利元徳に譲って隠居し、明治4年、山口藩庁内殿で死去(享年53、満52歳)。
露山堂 | |
名称 | 露山堂/ろさんどう |
所在地 | 山口県山口市香山町 |
関連HP | 山口市公式ホームページ |
電車・バスで | JR山口駅からJRバス・防長交通バス県庁前方面行きで8分、県庁前下車、徒歩12分 |
ドライブで | 中国自動車道山口ICから約8km |
駐車場 | 香山公園駐車場(100台/無料) |
問い合わせ | 香山公園前観光案内所 TEL:083-934-6630 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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