山形県東根市、東北中央自動車道東根IC近くを流れる川が小見川(おみがわ)。乱川扇状地の末端、地蔵池(湧水)を源流にする清流で、氷河期の遺存種で絶滅危惧種のイバラトミヨが生息(トゲウオ科に属する淡水魚で山形県の天然記念物に指定)。豊かな自然環境から環境省の名水百選に選定されています。
「大富イバラトミヨを守る会」が環境保全に尽力
小見川は、村山盆地の乱川扇状地の端に湧出する泉を源にする小川で、水源地では毎時2000tの水が湧出しています。
水源地には「小見川養鱒場」もあり、名水を使ってニジマスも養殖、臭みのないニジマスは料理で味わうことも可能です。
小見川の流れは大富小学校南の橋から観察ができますが、浅間神社の駐車場に車を入れればのんびりと探索も可能。
「大富イバラトミヨを守る会」が組織され、ほどよく草が茂るように草刈りするなど環境保全に尽力、淡水魚観察棟も整備されています。
一帯は「どんこ水」と呼ばれる湧水が庭先などで利用されている点にも注目を。
土を掘るとすぐ水が湧き出すという土地柄で、掘削時の「どっこいしょ」という掛け声がなまって「どんこいしょ」、そして「どんこ水」になったのだとか。
源流となる地蔵沼には、奈良時代の僧・行基が自刻の地蔵尊を祀ったという伝承があります。
扇状地を流れる地下水を利用して、ワサビ栽培も行なわれ、ワサビ田横の「大富農産直売所」(山形県東根市羽入字向野1088)で直売されています。
山形県内で名水百選に選定されるのは、小見川と西川町の月山山麓湧水群の2ヶ所だけとなっています。
画像協力/山形県
名称 | 小見川/おみがわ |
所在地 | 山形県東根市羽入772ほか |
電車・バスで | JRさくらんぼ東根駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 東北中央自動車道東根ICからすぐ |
駐車場 | 浅間神社駐車場を利用 |
問い合わせ | 東根市市民生活部生活環境課 TEL:0237-42-1111 |
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