山梨県北杜市長坂町、16角形のアトリエ、「ラ・リューシュ」、清春白樺美術館や、光の美術館、ルオー礼拝堂、梅原龍三郎アトリエ、白樺図書館、茶室「徹」(てつ)、清春陶房工芸、エッフェル塔の階段などがある美しい施設が、清春芸術村。例年4月中旬に見頃となる南アルプスを借景とした桜は、絶景です。
16角形のアトリエ「ラ・リューシュ」がシンボル
武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)や、志賀直哉など白樺派の作家が建設を志し、果たせなかった夢を銀座の画廊オーナーの吉井長三(よしいちょうぞう=ルオーらフランス近現代美術の魅力を日本に紹介)が清春小学校跡地を買い取って実現したもの。
昭和56年には16角形のアトリエ、「ラ・リューシュ」が完成し、シンボル的な存在に。
パリ、モンパルナスのアトリエ、ラ・リューシュ(蜂の巣)を模したもので、オリジナルのものはギュスターブ・エッフェルの建築。
若き日のシャガールやモジリアニなど巨匠を生んだアトリエ兼住居です。
1900年に開催された「パリ万国博覧会」のパビリオンに使用されていたものですが、老朽化により取り壊しが決定された際、吉井長三が買い取り日本に移築しようとしたところ、パリでの保存が決まったため、まったく同じものを南アルプスと八ヶ岳を眺める一等地である長坂町(当時)に建設したのです。
清春白樺美術館は、武者小路実篤や志賀直哉など白樺派の作家たちの夢を託された吉井長三が、谷口吉生(たにぐちよしお=土門拳記念館、東京都葛西臨海水族園などの設計で有名)設計で建築したもので、白樺派が愛したルオー、セザンヌ、東山魁夷、梅原龍三郎、岸田劉生、などの作品を展示しています。
美術館や「ラ・リューシュ」を囲むように咲き誇るのが、大正14年3月、清春尋常小学校の校舎落成を記念して児童たちによって校庭に植えられた30本のソメイヨシノ(山梨県の天然記念物に指定)。
ソメイヨシノの背後には、残雪の南アルプスの甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山(ほうおうさんざん)が立ちはだかり実に絵になる光景。
見頃は例年4月中旬頃。
清春芸術村 | |
名称 | 清春芸術村/きよはるげいじゅつむら |
所在地 | 山梨県北杜市長坂町中丸2072 |
関連HP | 清春芸術村公式ホームページ |
電車・バスで | JR小淵沢駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 中央自動車道長坂ICから約5km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 清春芸術村 TEL:0551-32-4865 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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