富士山頂・剣ヶ峰に昭和39年に設置された気象庁の富士山レーダー。当時世界最高所の気象観測レーダーで、台風観測の要として活躍しました。平成13年に役割を終えた後、富士吉田市に移設され、富士山の気象観測の歴史などを学ぶ体験学習施設として公開され、富士吉田の新名所になっています。
富士山頂のレーダードームを富士吉田に移設
ドッグランもある富士山親水公園(リフレ富士吉田)内にある施設で、道の駅富士吉田に隣接。
日本の気象観測に欠かせない存在であった富士山レーダーを移設した体験学習施設で、学校教育などにも人気の存在となっています。
1階の展示コーナーは、富士山測候所の歩み、完成までのみちのり、『芙蓉の人〜富士山頂の妻』を書いた新田次郎関連資料など。
新田次郎は、富士山レーダー建設当時の気象庁職員で、明治28年8月30日、富士山頂・剣ヶ峰に富士気象観測所を築き、夫婦で越冬生活を送った気象学者・野中到と千代子夫人の物語を『芙蓉の人〜富士山頂の妻』としてまとめています。
1階のシアターでは、50分間ほどのドキュメンタリー映像『世界最大のレーダー建設~富士山頂9000人のドラマ~』を上映しています。
ちなみに、NHKの人気番組『プロジェクトX』の栄えある第1回目放送で取り上げられたのが、富士山レーダーで、その「巨大台風から日本を守れ 富士山頂・男たちは命をかけた」をベースにつくられた充実した内容のドキュメンタリー。
2階の体験コーナー(山頂の気温と風を体験)では、気温-8度、風速13mという富士山頂の過酷な気象条件を体験することができます。
2階の気象観測クイズステーションでは10問のクイズが出題され、全問正解で「気象観測員認定書」をゲットできます。
また台風観測疑似体験コーナーもあり、人気です。
1階フロアには、ミュージアムショップも営業。
建設は、三菱電機と大成建設が担い、5月に着工し、重量620kgのドーム部分は8月15日にヘリコプター(救難ヘリコプターとし運用されていたシコルスキーS-62)により空輸され、設置されました。
気象衛星の発達、そして静岡県の牧之原台地(牧之原気象レーダー観測所)と長野県の車山(車山気象レーダー観測所)に代替レーダーを設置して平成11年11月1日、その役割を終えました。
その後、富士吉田市と御殿場市との誘致合戦が行なわれた末、いち早く名乗りを上げた富士吉田市に移設が決定し、平成16年4月24日に「富士山レーダードーム館」としてオープンしています。
富士山レーダードーム館 | |
名称 | 富士山レーダードーム館/ふじさんれーだーどーむかん |
所在地 | 山梨県富士吉田市新屋1936-1 |
関連HP | ふじよしだ観光振興サービス |
ドライブで | 東富士五湖道路富士吉田ICから約5.3km |
駐車場 | 70台/無料 |
問い合わせ | 富士山レーダードーム館 TEL:0555-20-0223/FAX:0555-20-0224 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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