福島市の西方にそびえる成層火山で妻連山の中核、吾妻小富士(1707m)。北東斜面に現れるのは「雪うさぎ」と通称される種まきうさぎ。雪解けとともにウサギの形に雪渓が残り、農業開始の指針とされてきたことから種まきうさぎとして親しまれています。近年の温暖化の影響で3月下旬に出現するように。
菜の花、桃の花の背後に、雪うさぎが!
昭和60年4月下旬の調査結果では、耳の長さ85m、耳上から顔下まで252m、顔から尻まで341m、傾斜は26度〜34度と判明、福島市街からでも視認できる大きさがあること数字的にも明らかに。
東北新幹線や東北自動車道の車窓からも見ることができます。
磐梯吾妻スカイラインは例年4月上旬に開通しますが、例年はそれに合わせるように「種まきうさぎ」が出現します。
雪が解け、形が崩れても、再び降雪があれば、姿を取り戻すことも。
福島市の春は、「雪うさぎ」が運んでくるといわれるように春の訪れを告げる今も生活に密着した雪形です。
福島市蓬莱町の一角に「種まき兎伝説発祥の地」が立っています。
田沢村(現・福島市蓬莱町田沢)が日照り続きの年、とある孤児が拾ったウサギがトンビにさらわれ、さらわれた先の西山(吾妻小富士)を見ると山肌に「雪うさぎ」が出現、「雪うさぎ」に向かって雨乞いをすると水が湧き出たというのが「種まき兎伝説」です。
吾妻小富士 | |
名称 | 吾妻小富士/あづまこふじ |
所在地 | 福島県福島市土湯温泉町鷺鞍山浄土平 |
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