天然の良港で知られる由良湾(和歌山県由良町)。由良湾(由良港)には年間20回ほど海上自衛隊の潜水艦が入って来ることで、「潜水艦が見られる港」として知られています。一度入港すると訓練などで滞在するので、その分、潜水艦を見学できる確率が高まるというのです。
艦番号付きの潜水艦を眺める!
由良町によると、避難港としても知られる由良港は水深の最も深いところで22mもある天然の良港。
その特性で、古くから造船業が盛んに行なわれ、今も船舶修理専門工場である由良ドック(常石造船の100%子会社)が創業しています(かつては三井造船由良工場でした)。
また第二次世界大戦の際には海軍紀伊防備隊が配されましたが、戦後はその跡地を活用して海上自衛隊由良基地分遣隊(阪神基地隊本部に属します)が置かれています。
神戸で建造される潜水艦の海上公試を支援するのが主任務で(紀伊水道周辺の前進補給基地、南海地震の発生時の災害派遣の拠点)、「由良湾では潜水艦の訓練などが行なわれており、時々、潜水艦が見受けられます」(由良町)ということに。
2024年3月8日には、海上自衛隊の最新鋭艦「じんげい」(全長84m、3000t)が三菱重工業神戸造船所に引き渡し式があり、その後、横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備される途中、由良湾に姿を見せています。
海上自衛隊の潜水艦は、造船所で進水してから暫くの間、船体に艦番号が目立つ形で書かれています。
その後、艦番号を消して海の忍者となり、二度と艦番号が付くことはありません。
由良湾ではこの艦番号付きの潜水艦を眺めることができるエリアとしても貴重です。
海上自衛隊の自衛艦は、2024年夏現在、横須賀基地に10隻、呉基地(広島県呉市)に12隻配備されており、横須賀港、呉にはそれぞれヴェルニー公園、アレイからすこじまという潜水艦ウォッチングのポイントもありますが、それ以外の場所で潜水艦を眺めるのはなかなかむづかしいのが現状。
由良町の鉄工業をメインとする山名製作所では、「わかやま由良 潜水艦のカレー」を製造。
潜水艦内で食事を調理する専門隊員が監修するなど「カレーは限りなく実際に食べられているビーフカレーに近づけている」とのことで、Aコープゆら、JA紀州さわやか日高、白崎海洋公園などで販売されています。
「潜水艦が見られる港」和歌山県由良町、なぜ潜水艦が由良に!? | |
所在地 | 和歌山県日高郡由良町 |
場所 | 由良湾(由良港) |
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