富士山頂に日が沈む、山頂から日が昇る「王冠富士」(ダイヤモンド富士)、その満月バージョンの「真珠富士」(パール富士)、さらには池や湖に姿を映す「逆さ富士」、富士山登山でのみ鑑賞できる「影富士」、さらにはものすごくレアな海に浮く「浮き富士」という富士山絶景「五変化」を紹介。
王冠富士(ダイヤモンド富士)
富士山頂から太陽が昇る瞬間と夕日が沈む瞬間に、まるでダイヤモンドが輝くような光景が王冠富士(ダイヤモンド富士)。
日没時は富士山の東側、東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県などが対象となるエリアで、例年、2回ほどチャンスがあります。
季節的には空気の澄んだ秋〜冬と、5月頃が狙い目です。
東京都内では10月〜11月、1月〜2月に各地でダイヤモンド富士鑑賞のチャンスがあります。
田貫湖、山中湖、本栖湖など手前に湖面、池面があれば、風のない日なら逆さ富士もダイヤモンド富士となるので、ダブルダイヤモンド富士と呼ばれています。
元旦の日にダブルダイヤモンド富士が期待できるのが、富士本栖湖リゾート・竜神池です。
真珠富士(パール富士)
ダイヤモンド富士が太陽なのに対し、富士山頂に満月が沈んだり、満月が昇るのが真珠富士(パール富士)。
ダイヤモンド富士に比べて、厳かで気品すら感じられる光景ですが、月の満ち欠けは29.5日ほどの周期なので、ダイヤモンド富士に比べると、圧倒的にハードルが高いことに。
富士山麓の御殿場市では地の利を活かして、パール富士のカレンダーを提供しています。
逆さ富士
富士五湖、田貫湖など、富士山周辺の湖沼で、風のない日に富士山を鏡面的に投影するのが、逆さ富士。
旧5000円札(表面・新渡戸稲造)、旧1000円札(表面・野口英世)に描かれたのが、本栖湖の逆さ富士です。
デザインは多少異なりますが、実はともに富士山を愛した写真家・岡田紅陽の『湖畔の春』がベースになっています。
逆さ富士は、やはり富士山の代表的な絶景ということに。
影富士
富士山がシルエット(影)となって雲海や下界の地表に浮かぶ姿が影富士。
富士山5合目以上に到達した人だけに許される特権で、スバルライン5合目でも運が良ければ出会うことができます。
ただし、日の出から数時間、日没前(夕方)数時間の斜光状態の時に限定されるので、富士登山の際には、ぜひ注目を。
浮き富士
富士山絶景「五変化」のうちでもっとも難易度が高いのが、浮き富士。
駿河湾や伊勢志摩の海岸線から富士山を眺める際に、蜃気楼のように富士山が浮かぶのが、浮き富士です。
11月〜2月頃、海に温暖な黒潮が入り込み、上空に寒気がある快晴の日、ふたつの空気層の屈折率の変化で、富士山が浮かんで見えるのです。
王冠富士、真珠富士など、富士山絶景「五変化」とは!? | |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag