愛知県豊明市栄町にある高野山真言宗の寺、高徳院。今川義元の本陣が置かれたとされる場所に明治27年、高野山から移った寺です。寺伝では弘仁元年(810年)、空海開創という古刹で、万延元年(1860年)、今川義元の三百忌を記念して建立された今川義元供養塔が立っています。
今川義元の本陣が置かれたと伝えられる地
弘仁元年(810年)に高野山に創建されたという高徳院ですが、明治の廃仏毀釈の荒波を受け、高野山でも寺の整理が進み、明治27年に杉浦諦応僧正が現在の豊明市に移したもの。
高徳院近くには、桶狭間の戦い(おけはざまのたたかい)で、織田信長が今川義元を破った奇襲攻撃で織田軍騎馬隊が駆け下りたと伝えられる坂もありますが、最新の学説などではこの奇襲攻撃すら疑問視されています。
高徳院の門前にあるのが国の史跡「桶狭間古戦場伝説地」。
昭和12年に文化庁が今川義元本陣跡と戦死場所と伝わる地として史跡に指定したもの。
明和8年(1771年)、尾張藩士の人見弥衛門、赤林孫七郎により建立された「七石表」があり、この石碑が現存する最古の碑だということ、そして一号碑には、「今川総介義元戦死所」と刻まれていることからこの地が本陣だったとされたのです。
この二号碑は高徳院墓地内にあり「松井八郎塚云五郎八」(今川軍の重臣・松井宗信の墓碑)と刻まれています。
高徳院周辺には、幕末の万延元年(1860年)建立の今川義元の仏式墓所、本陣跡の石碑などが残されています。
また、桶狭間古戦場の正確な場所も、愛知県豊明市と名古屋市緑区との間で論争となっており、定かでありません。
7月(土用の丑の日)には身代わりのきゅうりに住所と名前を記し、高徳院に奉納する『高徳院きゅうり封じ』が行なわれています。
高徳院 | |
名称 | 高徳院/こうとくいん |
所在地 | 愛知県豊明市栄町南舘3-2 |
関連HP | 高徳院公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄中京競馬場駅から徒歩7分 |
ドライブで | 伊勢湾岸自動車道有松ICから約1.5km |
駐車場 | 180台/無料 |
問い合わせ | 高徳院 TEL:0562-98-8300 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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