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白瀬南極探検隊記念館

白瀬矗(しらせのぶ)中尉は出羽国由利郡金浦村(現・秋田県にかほ市)の浄蓮寺の長男として1861(文久元)年に生まれ、11歳のとき、蘭学者佐々木節斎から「北極」の話を聞き、探検家を志します。千島探検、南極探検を行ない、南極に大和雪原の名を残した白瀬矗の偉業を称えるのが故郷、にかほ市に建つ白瀬南極探検隊記念館です。

白瀬矗中尉の南極探検の偉業を紹介

軍人となった白瀬矗は明治26年、北極探検の前哨として千島探検に参加。
最初は北極探検を目指しましたが、アメリカの探検家ペアリー(Robert Edwin Peary)の北極点到達を知ると計画を南極に変更。

明治43年11月28日に「開南丸」(204t)で東京芝浦埠頭を出港し、明治45年1月25日に南緯80度50分に到達。
周辺一帯を大和雪原(やまとゆきはら)と命名しています(実際には大陸ではなくロス棚氷の上であることが後に判明)。

常設展は、白瀬矗と南極探検隊ゾーン、「白瀬の夢を継ぐ」ゾーン、探検と極地の情報コーナー、4次元デジタル地球儀、船模型展示、雪上車展示ゾーン、南極の氷展示、オーロラドーム、南極昭和基地WEBカメラ映像などに分かれています。

雪上車展示ゾーンに展示される雪上車は、南極点到達雪上車(KD605)。国立極地研究所 南極・北極科学館に展示されるKD604とともに、昭和43年12月19日南極点に到達した雪上車3台のうち2台で、日本機械学会の「機械遺産」に認定されています。

記念館の裏側には白瀬矗の生家である浄蓮寺の書院も復元。
そして記念館の前には南極をイメージした南極公園が広がっています。

白瀬矗(しらせのぶ)の南極探検
白瀬矗が南極に渡るために調達した船は、204トンという木造帆漁船(第二報效丸=だいにほうこうまる)を買い取り、中古の蒸気機関を搭載したもの。
東郷平八郎が「開南丸」と命名したものの、木造帆船で、出入港のときにのみ18馬力の機関を使うということで、航海はもっぱら風まかせでした。
明治43年11月29日、芝浦を出港。
明治44年2月8日に、ニュージーランドのウェリントン港に入港。
南極の夏が終わってしまうとうことで5月1日にシドニーへ入港。
11月19日にシドニーを出港。明治45年1月16日に南極大陸に上陸し、その地点を「開南湾」と命名しています。
奇しくもこの日は、スコットが南極点に到達した日でもあるのです。
さらに白瀬は極地へと前進し、1月28日、南緯80度5分・西経165度37分の地点一帯を大和雪原と命名。帰路の食料などを考慮してここでUターンしています。
晩年は不遇で、昭和21年9月4日、次女タケコの暮らす愛知県挙母(ころも)町(現・豊田市)に身を寄せ、タケコが間借りしていた鮮魚店(仕出屋)の一室で、腸閉塞のためひっそりと息を引き取っています(享年85)。
没後、タケコら遺族は愛知県吉良町(現・西尾市)の西林寺に身を寄せ、昭和33年になって西林寺に「南極探検隊長大和雪原開拓者之墓」が建立されています。

取材班おすすめ! にかほ市・遊佐町・鳥海登山の宿はここ!

象潟夕日の宿 さんねむ温泉

鳥海山の秋田県側の入口、秋田県にかほ市、象潟駅から徒歩20分の地に建つ2015年4月にオープンした温泉ホテル。
全33室の客室は、ツイン、ファミリールーム(和洋室)、和室など7タイプあり、家族旅行にも絶好です。
源泉かけ流し(単純硫黄泉)の1階大浴場からは日本海、3階展望浴場から鳥海山を眺望。
夕食は日本海御膳などの会席料理、朝食は和定食です。

鳥海温泉 遊楽里

鳥海山の山形県側の入口、山形県遊佐町にある設備充実の公共の宿(温泉ホテル)。
和室(6畳、8畳、10畳)を中心に、ツイン、和洋室(4名利用可能)、特別室(6名まで利用可能)の4タイプあって、ファミリーにも対応しています。
温泉は茶褐色の塩化物泉で、24時間かけ流しで利用可能。
夕食は、庄内豚のしゃぶしゃぶプラン、アワビの踊り焼きプラン、カニのしゃぶしゃぶプランなどが自慢。
料金設定はかなりエコノミーです。
JR吹浦駅またはJR遊佐駅から送迎も可能。

白瀬南極探検隊記念館
名称 白瀬南極探検隊記念館/しらせなんきょくたんけんたいきねんかん
所在地 秋田県にかほ市黒川岩潟15-3
関連HP 白瀬南極探検隊記念館公式ホームページ
電車・バスで JR金浦駅から徒歩20分
ドライブで 日本海東北自動車道本荘ICから約20.8km。または、酒田みなとICから約40.9km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 白瀬南極探検隊記念館 TEL:0184-38-3765/FAX:0184-38-3762
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

埠頭公園(白瀬中尉南極探検出発の地)

2020年7月11日

 

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