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新幹線で唯一、途中で進行方向が変わるのが秋田新幹線「こまち」

かつては在来線でも途中で進行方向が変わったり、はたまた循環急行などという珍しい列車もありましたが、高速化などによって多くは消滅。そんななかで高速鉄道の代名詞でもある新幹線で、進行方向が変わるのが秋田新幹線「こまち」。大曲駅で向きが変わりますが、乗客はどうしているのでしょう。

秋田駅に到着する乗客は、ほとんどが後ろ向き!

秋田新幹線(田沢湖線)は大曲駅で奥羽本線に合流、大曲駅でスイッチバックするかたちで秋田駅を目指すことになります。
そのためにここで少し停車時間を確保し、進行方向が変わることに。

奥羽本線は、福島駅〜新庄駅に山形新幹線が走っていることから、新庄駅以北も改軌してミニ新幹線を走らせればこのスイッチバック(大曲駅)しなくても、北上を続けるだけで秋田駅に通じますが、新庄駅~院内駅間の災害復旧時(2025年4月25日)に、なんと電化を止めて非電化にしてしまうなど、ローカル線の扱い。
そのため、秋田新幹線は田沢湖線経由、大曲駅でスイッチバックして、秋田駅を目指すのです。

大曲駅〜秋田駅は秋田新幹線「こまち」は最速30分なので(在来線の「快速」だと45分)、実は座席(転換リクライニングシート)を転換させずに、反対向きになりながらでいいという乗客も多数。
利用者の話では「秋田新幹線に乗って秋田駅に到着する乗客は、ほとんどが後ろ向き」とのこと。

では秋田駅が始発の「こまち」はどうしているのかといえば、30分ほど走った大曲駅で方向転換をする前提があるから座席はみんな後ろ向きとなっているのです。
JRでいえば、名古屋始発の特急「ひだ」は、岐阜で高山線に入る際にスイッチバックするため、名古屋駅を発車するときには後ろ向きで出ていくのと同じです。

スイッチバックが多かった時代には、おもにボックス席だったこともあり、あまり気にもとめなかったこの進行方向。
特急が転換リクライニングシートになってからは、進行方向にあわせて転換する人も多かったのですが、近年では減っている感じです。

秋田新幹線・大曲駅
新幹線で唯一、途中で進行方向が変わるのが秋田新幹線「こまち」
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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