映画『新幹線大爆破』に登場で再注目の「ALFA-X」とは!?

1975年に公開された同名の映画を、Netflix映画としてリブートした映画『新幹線大爆破』。監督は、自他ともに鉄道好きを認め、『日本沈没』、『シン・ゴジラ』でメガホンを取った樋口真嗣(ひぐちしんじ)監督。リブート版で、重要な役割を担ったのがJR東日本の高速試験車「ALFA-X」(アルファエックス)です。

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本物の部品を使ったセットも駆使した『新幹線大爆破』ですが、リアリティにこだわるため、実際の駅や車両の撮影も行なわれています。
そのなかで、注目されたシーンがE5系「はやぶさ」と高速試験車「ALFA-X」が並走するシーンで、鉄道ファンならずとも手に汗握るワクワク感があります。

1975年7月5日に公開された『新幹線大爆破』(東映/監督・佐藤純弥、主演・高倉健)にも新幹線が上下線を並走するシーンが登場し、あっと驚かせましたが、今回も同様のシーンが、舞台を東海道新幹線から東北新幹線に変えて、登場します。
実は、東映版の映画の「新幹線が走行速度80km/hを下回ると爆発する」という状況下で繰り広げられるアクションは、アメリカ映画『スピード』(1作目はキアヌ・リーブス主演で1994年公開)シリーズにも影響を与えています(脚本家グレアム・ヨストがそう認めています)。

年配に人なら、爆弾が仕掛けられた新幹線の運転士が千葉真一だったことを覚えているかもしれません。
1975年版では総合指令所には、列車の走行位置を示す巨大な電光掲示板がありますが、今回もオリジナルをオマージュして登場していますが、実際には存在しません。

1975年のオリジナルでは0系、今回は東北新幹線E5系というのも時代の流れですが、オリジナルでは国鉄は非協力、今回はJR東日本が制作協力(撮影のためにE5系が7往復)と大きな違いがあります。
千葉真一演じた運転士も今回は、今ではポピュラーになった女性運転士ということで、のんが演じているのも時代を感じさせます(主演は草彅剛)。

高速試験車「ALFA-X」は、次世代新幹線の開発のための試験車両で、「Advanced Labs for Frontline Activity in rail eXperimentation」(鉄道実験における最先端の活動を行うための先進的な試験室)の略。
2019年5月9日に新幹線総合車両センターにて報道公開され、2019年5月〜2022年3月に走行実験が行なわれました。
先端部分の「鼻」の長さが1号車は16m、10号車は22mという鼻長で、両端を異なる形状にしているのはトンネル進入時の車体への圧力などの違いを分析するため。
窓の大きさが異なるのも、窓の大きさによる車両構造・客室内環境の変化を測定しているから。

北海道新幹線の札幌延伸時に、東北新幹線での360km/h走行を想定し、400m/hで走行できる性能を有した現代版「夢の超特急」実験車。
JR東海は2020年にN700Sを投入、次はJR東日本の番(「新型車両E10系」の開発が始まっています)というわけです。

再注目の1975年作品、再上映する映画館も (C)東映
映画『新幹線大爆破』に登場で再注目の「ALFA-X」とは!?
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