日本三大峡谷(日本三大渓谷)と通称されるのは、黒部峡谷(富山県)、清津峡(新潟県)、そして関西では有名な大杉谷(三重県)。長らく人跡未踏だった黒部峡谷(国の名勝)、柱状節理が見事な清津峡(国の特別名勝・特別天然記念物)、近畿の秘境といわれる大杉谷(天然記念物)と比較的に異論の少ない「三大」になっています。
黒部峡谷
所在地:富山県黒部市
河川名:黒部川(上流〜中流)/源流は北アルプスの鷲羽岳
公園指定:中部山岳国立公園
概略・探勝方法:北アルプスの立山連峰と後立山連峰に分ける大峡谷。黒部ダム(黒四ダム)の上流が上廊下(かみのろうか)、下流が下廊下(しものろうか)で、登山のエキスパートだけに許される世界。大正14年に冠松次郎(かんむりまつじろう)が下廊下を完全遡行。
探勝は宇奈月温泉から黒部峡谷鉄道を利用するか、立山黒部アルペンルートで黒四ダムへ。
清津峡
所在地:新潟県十日町市
河川名:信濃川支流の清津川/源流は苗場山・佐武流山・白砂山
公園指定:上信越高原国立公園
概略・探勝方法:柱状節理による岩肌が見事で、新緑、紅葉の名所。
清津川沿いの遊歩道(登山道)からの探勝でしたが落石事故により、平成8年10月1日に全長750mの清津峡渓谷トンネルが完成。
トンネル終点のパノラマステーションでは、峡谷の景色を水鏡で反転させた幻想的なアート空間が広がります。
大杉谷
所在地:三重県大台町
河川名:宮川/源流は大台ヶ原山
公園指定:吉野熊野国立公園
概略・探勝方法:日本有数の多雨地帯として知られる紀伊半島にあり、激しい浸食作用で険しく複雑で、深いV字型の谷が誕生。大小さまざまな滝が懸かりますが、6段、落差150mの七ツ釜滝は大杉谷のハイライトで「日本の滝百選」にも選定。
七ツ釜滝までは登山口から6.9km、徒歩5時間(コースタイムの時間で、実際にはもう少しかかります)という道のり。
全長14km、標高差1200mという大杉谷登山道は、滑落事故も多発しているため、地元関係機関では「初心者のみの入山はできません。必ずベテランと一緒に入山してください」と呼びかけています。
大台ヶ原・大峯山・大杉谷ユネスコエコパークにも選定。
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