千葉県南房総市の和田地区は南房総における花卉(かき)栽培の発祥の地。明治26年、朝夷郡和田村に生まれた間宮七郎平(まみやしちろうべい)が花畑の裏山の貯水池周辺を開墾し、開いたのが抱湖園で、その時植えた寒桜が、旧暦の元旦に咲くことから元朝桜と呼ばれるようになって有名に。
2月に咲く元朝桜(寒桜)が見事!
間宮七郎平は、家業の農業を継ぎますが、薬剤師という知識を活かしてケシ栽培技術やアヘン採取の仕事を学ぶため朝鮮に3度も渡航。
花卉栽培に目を付け、親から反対され、周囲の人々から嘲笑されながら大正9年にに育てた寒菊にいろいろな花を付け荷車に積んで北条駅(現・館山駅)まで運び、東京の問屋「花金」に初出荷。
すると、1俵4円(木挽の日当が40銭、女性の日当が25銭の時代)という値段が付いたのです。
大正8年に北条線(現在の内房線)が開通、大正9年に和田浦駅が開業したことも手伝って、事業は順調に進展し、大正12年には地元の31名で生花組合を設立、初代の組合長に就任しています。
昭和初期の不況にも負けず、昭和8年には花卉の山岳栽培に乗り出し、さらに花畑の裏山の貯水池周辺を開墾し、抱湖園を開いています。
抱湖園は、小さな湖を抱える花園というのが名の由来。
その時に、自ら開墾した抱湖園に間宮七郎平が植えた寒桜(カンヒザクラとオオシマザクラの交配種)が、旧暦の元旦に咲くことから元朝桜と呼ばれるようになり、今では初春に桜が咲く花の名所として有名に。
60本ほどある元朝桜の見頃は例年花の見頃は1月下旬~2月末頃。
和田浦のお花畑の見学とあわせて探勝するのがおすすめで、開花期の日曜日には『抱湖園桜まつり』も開催されています。
抱湖園 | |
名称 | 抱湖園/ほうこえん |
所在地 | 千葉県南房総市和田町花園 |
関連HP | 南房総市公式ホームページ |
電車・バスで | JR内房線和田浦駅から徒歩25分 |
ドライブで | 富浦館山道路富浦ICから約20km |
駐車場 | 市営駐車場を利用 |
問い合わせ | 南房総市観光協会 TEL:0470-28-5307 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag