2024年8月16日(金)~8月22日(木)、千葉市の千葉神社で『妙見大祭』。北極星と北斗七星を祀る千葉神社は、厄除開運・八方除にご利益のある「千葉の妙見様」。毎年8月16日の「宮出し」から8月22日の「宮入り」まで1週間かけて斎行される例大祭です。2024年で第898回を迎えます。
大治2年(1127年)に始まった歴史ある祭礼
『妙見大祭』は、千葉家7代・千葉常重が北辰妙見菩薩をこの地に祀った翌年、大治2年(1127年)に創始されて以来、一度も休むことなく続く歴史ある祭。
例祭期間中の1週間は「何かひと言願をかければ、その願いは必ず達成される」という言い伝えがあることから、別名「一言妙見大祭(ひとことみょうけんたいさい)」とも呼ばれています。
また『だらだら祭り』とも呼ばれるのは、神輿(みこし)の先導を務める大太鼓が「二段打ち」という特殊な叩き方で、その音が「だらん、だらん」と聞こえることから。
8月16日に神輿が千葉神社から御仮屋へ渡御し、8月22日に還御するため、この両日は神輿が市内を巡行します。
とくに8月22日19:00頃から行なわれる神輿の宮入りでは、朱塗りの大神輿が無数の堤灯に照らし出され、壮観です。
神輿が境内の鳥居をくぐらないのは、現在の社地が香取神社の境内地だったから。
千葉氏が香取山(かんどりやま)に妙見菩薩を祀ったことで始まる千葉神社の歴史ですが、土地の守り神(地主神)である香取神社への敬意を払って、神輿は鳥居を避け、脇門を使って出入りしているのです(神輿の上にある鳳凰も境内では外しています)。
例祭の期間に限り、災難を除け活力を与える担ぎ手たちも首から下げる「豆札」など特別な授与品も頒布されています(「豆札」は数量限定)。
また、神前と神輿の鳳凰がくわえた稲穂から神職が手作りで奉製した「福徳の稲穂」は、祭礼終了後の8月23日の13:00〜頒布。
千葉氏と妙見信仰
もともと妙見信仰は、インドに発祥した菩薩信仰(ぼさつしんこう)が、中国で道教の北極星信仰と習合し、仏教の天部の一つとして日本に伝来したもの。
千葉神社の主祭神は、北辰妙見尊星王(天之御中主大神/アメノミナカヌシノカミ)。
今でこそ千葉氏ゆかりの千葉神社となっていますが、江戸時代までは、北斗山金剛授寺尊光院という真言宗の寺でした。
寺の創建は、長保2年(西暦1000年)とされており、明治の神仏分離、廃仏毀釈の荒波で、北辰(ほくしん=北極星のこと)妙見菩薩が天之御中主大神となったのです(江戸以前の神仏習合時代には同一とみなされていました)。
千葉家7代・千葉常重が大治元年(1126年)に、一族の守り神である北辰妙見菩薩を亥鼻城(千葉氏館)から遷し、翌年から『妙見大祭』が始まっています。
さらに源頼朝も願い文と大刀などを奉納。
日蓮上人も宗門弘通の誓願をたて、徳川家康も寺領を安堵しています。
千葉神社『妙見大祭』|2024 | |
開催日 | 2024年8月16日(金)~8月22日(木) |
所在地 | 千葉県千葉市中央区院内1-16-1 |
場所 | 千葉神社 |
関連HP | 千葉神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR総武線千葉駅から徒歩10分。または、千葉都市モノレール栄町・葭川公園駅から徒歩5分 |
問い合わせ | 千葉神社 TEL:043-224-2211 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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