JALの国際線の場合、足下の広い座席は「有料事前座席指定」の扱い。「非常口横もしくは前方に壁のあるゆとりのあるお座席のため、足を伸ばしたり、組んだり、ゆったりとお過ごしいただけます」と説明されています。JAL、ANAの国内線では、通常料金で利用できますが、窓のある非常口席には予約の際の条件があります。
「非常口座席」のメリット、デメリットを知っておこう
ANA、JALなどを利用する場合には、まずは、利用する飛行機(機材)の確認を。
非常口座席は足下が広いのですが、アームレスト(肘掛け)は上がりません。
JALのクラスJでもアームレスト(肘掛け)は固定式なのでさほど不便は感じないかもしれません。
「非常口座席」が「お見合い席」と称されるのは、離着陸時にCA(客室乗務員)が着席し、対面することでお見合い状態になるため。
実は航空機など高速で移動する場合は、進行方向に対して後ろ向きに座るほうが安全です。
もしもの時に、機敏に誘導できるように、非常口席の前で後ろ向きに着席するのには大きな理由があったのです。
ただし、非常口座席だからといって、必ずしもお見合い席とは限りません。
非常口座席のメリットは、足下が広いことですが、逆に、足下に手荷物を置くことはできません。
しかも非常時の脱出の妨げになりかねないことから、膝上の荷物もダメ。
荷物はすべて上の棚に収納することになります。
前に席がないため、テーブルやモニターは手すりの中に収納する仕組みなので、引っ張り上げるのにコツが必要で、慣れていないとめんどくさいということもあります(なかにはCAに手伝ってもらい、仲良くなるというツワモノもいますが)。
着陸時にも早い段階からモニターを収納するのが決まりなので、長距離路線で映画をのんびり楽しもうという人にも不向きなことも。
また、緊急時にすべての非常口が脱出口となるわけではなく、他の脱出口が開口された際、乗客が座っていた横の非常口を勝手に開けないように守る義務もあるので、脱出が遅れるというケースもありえます。
また照れ屋の人は、そもそもお見合い席が苦手というケースも。
最近では、お見合い席をわざわざ狙ったけどCAが男性という場合も増えてきました。
非常口座席に座ることのできる条件
メリット、デメリットを理解したなら、続いて、非常口座席に座ることのできる条件を。
意外に知られていませんが、15歳以上で健康な人などという取り決めがあるのです。
- 満15歳以上の人(満15歳未満の場合は予約ができません)
- 搭乗に際して付き添い、係員の手伝いを必要としない人(緊急時に脱出の手伝いをする必要があります)
- 航空機ドアの開閉など、緊急脱出の援助を実施することができる人
- 脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、ほか乗客へ口頭で伝えられる人
- 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない人(大人1名が「非常口座席」、大人1名と子供1名が「その他の座席」の場合は利用可能)
- 緊急脱出の援助を実施することに同意できる人
- 妊娠中でない人
- 小さな子供(国内線は8歳未満、国際線は12歳未満)を同伴でない人
- 日本語あるいは英語が理解できる人(客室乗務員の指示、援助内容を説明するインフォメーションカードは日本語と英語、つまりほかの乗客とコミュニケーションが必要です)
- 着席時にも具合が悪くなった場合(緊急時の対応ができなくなった場合)には、客室乗務員に申し出て、他の座席に移動する必要があります
国内線でもっとも足下が広い「非常口座席」、座ることができる条件とは!? | |
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