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五郎山古墳

五郎山古墳

福岡県筑紫野市原田(はるだ)にある古墳時代後期(6世紀後半)、直径32mの円墳が五郎山古墳。横穴式石室の壁面に、赤、緑、黒の3色の顔料を用いて、舟、人物(巫女・騎馬像・力士)、武具、動物(犬・猪)などの80点以上の具象的モチーフが描かれた装飾古墳で、国の史跡に指定。

6世紀に筑紫平野を治めた豪族首長の墳墓

五郎山古墳にみる黄泉の世界
横穴式石室は、南南西に向かって開口

南南西に向かって開口する横穴式石室は、全長11.2m(玄室の後室は幅3m、奥行4.5m、高さ4m)。
舟、武具である弓、靫(ゆき=矢を入れ、背に負った細長い箱形の道具)、鞆(とも=弓を射る時に左手首の内側に装着するプロテクター)と馬上で矢を射る人物などが描かれています。
武具で悪霊を寄せ付けないようしながら、舟で死後の世界に旅立つという古墳時代後期の葬送儀礼を表しているものとも、被葬者の生前の様子、あるいは黄泉の世界を表現したものともいわれています。

五郎山古墳は、周濠を含め、築造当初の姿に復元整備され、観察室から石室内部を覗くことができます(五郎山古墳の石室見学は、5日前までに「五郎山古墳館」へ予約が必要)。

また、ガイダンス施設として「五郎山古墳館」が整備され、、壁画を再現した実物大の石室模型が展示されています。
羨道(せんどう=遺体を安置した部屋への通路)部分は可動式で、見学しやすい構造に。
とくに、五郎山古墳奥壁の壁画は必見の価値があります。

この五郎山古墳の装飾壁画が発見されたのは、偶然から。
もともと盗掘を受けていましたが、昭和22年3月に、その盗掘坑が陥没したことで石室の一部が発見され、福岡県教育委員会の発掘調査で、筑紫野市最大級の古墳時代後期(6世紀)の円墳で、さらには貴重な装飾古墳であることも判明したのです。

装飾古墳は、その大部分が九州北部、福岡県、熊本県に集中。
福岡県嘉穂郡桂川町の王塚古墳(国の特別史跡)、熊本県山鹿市のチブサン古墳(国の史跡)は有名です。

周濠部分も復元
五郎山古墳
名称 五郎山古墳/ごろうやまこふん
所在地 福岡県筑紫野市原田3-9-5
関連HP 筑紫野市公式ホームページ
電車・バスで JR原田駅から徒歩10分
ドライブで 九州縦貫自動車道原田ICから約1.5km
駐車場 五郎山古墳館駐車場(5台/無料)を利用
問い合わせ 五郎山古墳館 TEL:092-927-3655/FAX:092-927-3655
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

王塚古墳

福岡県嘉穂郡桂川町にある遠賀川流域最大で6世紀中頃に築かれた前方後円墳が王塚古墳。完全に復元されれば墳丘長86mで、濠が巡らされています。2つに分かれた石室の内部には、騎馬像、楯、連続三角文などが描かれた色鮮やかな装飾壁画があり、昭和27年

五郎山古墳館

福岡県筑紫野市原田(はるだ)にある古墳時代後期(6世紀後半)の装飾古墳、五郎山古墳(国の史跡)のガイダンス施設が五郎山古墳館。壁画の意味を読み解いていくことを目的とした施設で、壁画を再現した実物大の石室模型は、羨道(せんどう=遺体を安置した

 

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