福岡県福岡市西区徳永にある墳丘長44mの前方後円墳が、山の鼻1号墳。丸隈山古墳、若八幡宮古墳、兜塚古墳などとともに今宿平野に築かれた今宿古墳群を構成する古墳で、国の史跡。今宿平野の首長級の墳墓では最古級の古墳で、4世紀前半の築造です。
今宿平野の首長墓では最古のもの
墳丘は後世の改変を受けていますが、調査の結果、墳丘長44m、後円部径27m、くびれ部の幅17m、前方部長20m、前方部幅25mの規模で、後円部は3段、前方部は3段に築成され、墳丘に葺石を配していたことが判明しています。
発掘調査では、銅鏡の背面に、神仙や霊獣の像が帯状に配置される獣帯鏡(じゅうたいきょう)の片や土師器が出土。
山の鼻1号墳、若八幡宮古墳など、今宿古墳群の初期の被葬者は、畿内のヤマト王権と結びつきが強く、また、中国や朝鮮半島との交渉のパイプを有し、最新の文化を積極的に受容できる立場にあった首長と推測できます。
今宿古墳群(大塚古墳、丸隈山古墳、山の鼻1号墳、飯氏二塚古墳、兜塚古墳、鋤崎古墳、若八幡宮古墳)は、横穴式石室を日本で最初に墓室として導入した古墳群で、4世紀〜6世紀にかけて前方後円墳が継続して築造されるという、全国的に見ても珍しい古墳群です。
しかも福岡市教育委員会の調査によれば、古墳の総数は三百数十基(うち11基が前方後円墳)。
古墳時代には高祖山の麓は、古墳がズラリと並ぶ壮観な景色が広がっていたと推測できます。
山の鼻1号墳 | |
名称 | 山の鼻1号墳/やまのはないちごうふん |
所在地 | 福岡県福岡市西区徳永山ノハナ |
関連HP | 福岡市公式ホームページ |
電車・バスで | JR九大学研都市前駅から徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 福岡市経済観光文化局文化財活用部文化財活用課 TEL:092-711-4666 |
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