乗鞍岳の山上には23の峰と7つの湖沼があり、そのひとつが鶴ヶ池(標高2694m)。権現池、五ノ池、不消ヶ池、鶴ヶ池、亀ヶ池の5つのカルデラ湖群があり、鶴ヶ池は恵比須岳を中央火口丘とする恵比須火山体の火口原湖(カルデラ湖)と推測されています(堰止め湖という考えもあります)。
乗鞍山上畳平にある火口原湖(カルデラ湖)
乗鞍スカイラインの終点の畳平駐車場(バスターミナル)の隣にあり、最初に目にできる池になっています。
鶴ヶ池もかつては円形でしたが、23峰の一坐である大黒岳から流入する土砂で現在の形に。
その形が鶴に似ているのが名の由来です。
畳平の乗鞍岳バスターミナルから、徒歩20分ほどの大黒岳や富士見岳へ向かう途中、脇を歩くのが鶴ヶ池。
水際までは寄ることはできませんが、風にかすかに波立つ池を見ながらの雲上のトレッキングは爽快。
畳平の駐車場の正式名は、乗鞍鶴ヶ池駐車場。
日本最高所の有料駐車場になっています(マイカー規制のため自家用車の駐車料金の設定はありません)。
池から離れたお花畑周辺も乗鞍鶴ヶ池園地という名前で、一帯が以前から鶴ヶ池と呼ばれていたことがよくわかります。
鶴ヶ池周辺部の高山植物群落は、乗鞍スカイライン開通当時、踏みつけや土砂の流入などで植生が損傷され裸地化が進みましたが、中部山岳国立公園特別保護地域として立ち入りが禁じられるなどの処置、保護対策により、ようやく回復しています。
立入禁止のエリアには決して立ち入らないように注意を。
その鶴ヶ池ですが、雲上の池のため、例年9月下旬には初氷を観測しますので、真夏でも防寒には留意を。
乗鞍山上の湖沼、その成因の違いにも注目を!
権現池、亀ヶ池が火口に水が溜まった火口湖、五ノ池、大丹生池、土樋池が堰止め湖、不消ヶ池が不動岳から東側に発達したカール(氷河地形)の推積物により堰き止められて湛水した氷食湖、そして鶴ヶ池はカルデラ内の平坦部(火口原)に水が湛えられる火口原湖との説がありますが、堰止湖とする考えもあり定かでありません。
鶴ヶ池 | |
名称 | 鶴ヶ池/つるがいけ |
所在地 | 岐阜県高山市丹生川町岩井谷1224 |
関連HP | 高山市公式ホームページ |
電車・バスで | JR高山駅から濃飛バスでほおのき平乗り換え1時間30分、畳平下車。松本電鉄新島々駅から松本電鉄バス乗鞍山頂行きで1時間43分、終点下車 |
ドライブで | 高山清見道路(中部縦貫自動車道)高山ICから約30kmで丹生川村ほうのき平スキー場駐車場。ほうのき平スキー場駐車場から路線バス・タクシーを利用(マイカー規制を実施中)。長野自動車道松本ICから約39kmの乗鞍高原第1駐車場、または約45kmの三本滝から路線バス・タクシーを利用(マイカー規制を実施中) |
駐車場 | ほうのき平スキー場駐車場(1500台/無料)、乗鞍高原第1駐車場(250台/無料)、三本滝駐車場(50台/無料) |
問い合わせ | 乗鞍本宮 TEL:080-1563-9863 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag