岐阜県高山市大新町、高山市下二之町大新町伝統的建造物群保存地区の一角、吉島家住宅に隣接した豪商・日下部家の邸宅を再生したのが日下部民藝館。天領時代(江戸時代)の日下部家は幕府(代官所)の御用商人として栄えた商家。飛騨高山を代表する豪商の家が公開され、見学が可能。
高山町家建築の集大成といわれる豪商の家を公開
日下部家は、江戸時代、谷屋の屋号で、北国米を担保に富山藩に大名貸しを、天保飢饉には困窮した村に無利子で貸し出しをするほどの財力があったという飛騨高山を代表する豪商。
現存する商家は吉島家とともに町家建築として日本で初めて国の重要文化財に指定されたもの。
江戸時代の建物は明治8年の大火で焼失。
現在の町家は明治12年、名工・川尻治助(かわじりじすけ)が再建したもの。
江戸時代の町家様式を基本に置きながら、内部空間も巨大にとっています(江戸時代の建物は平屋でした)。
瓦葺きの切妻造り段違い2階建て、一部吹き抜けの総檜造り。
母屋、土蔵とも、太い梁で構成される木組みは男性的で豪壮、江戸時代のそのままの技法で、町屋建築の集大成といわれています。
当時300両かけたという(現在の1億円とも)仏壇も見どころのひとつ。
吹き抜けとなった大空間が、天窓の明かりからの光に照らされる光景は、まさに計算された美しさです。
民芸館として公開される母屋や文庫蔵では、古美術や家具調度、生活用品を展示。
休憩所では館長からお茶、せんべいのサービスもあります。
毎年3月3日~4月3日には、日下部家に伝わる雛人形も展示されます。
日下部民藝館 | |
名称 | 日下部民藝館/くさかべみんげいかん |
所在地 | 岐阜県高山市大新町1-52 |
関連HP | 日下部民藝館公式ホームページ |
電車・バスで | JR高山駅から徒歩15分 |
ドライブで | 高山清見道路(中部縦貫自動車道)高山ICから約4km。または、長野自動車道松本ICから約80km |
駐車場 | 市営弥生橋駐車場(21台/有料)など |
問い合わせ | 日下部民藝館 TEL:0577-32-0072/FAX:0577−36−0288 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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