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飛騨一宮水無神社

飛騨一宮水無神社

『延喜式神名帳』に記され(式内社)、清和天皇の貞観9年(867年)、従五位上の神位を授けられた国幣社が飛騨一宮水無神社(ひだいちのみやみなしじんじゃ)。飛騨国の一之宮として知られ、飛騨国の総鎮守で、境内には、飛騨国中の産土神八十八社を鎮祭する摂末社も鎮座しています。

位山には飛騨一宮水無神社奥宮が鎮座

日本海、太平洋の分水嶺で、日本誕生伝説の地として知られている位山(くらいやま)には大昔、出雲の神々がこの山に降り立ち、飛騨一宮水無神社に歴史を記したという伝説が残され、今も飛騨一宮水無神社奥宮が鎮座しています。

水無と書いて「みなし」と読みますが、もともとは水主の意で分水嶺に鎮座することと深い関わりがあるのです。

神社の神馬(しんめ)といえば白馬が定番ですが水無神社では、左甚五郎作の「稲喰の黒馬」が奉納されています。
昔、稲を食い荒らす黒い馬が現れ、村人は難儀していました。
馬の後をつけると、水無神社に入っていきます。
そこで村人は馬から目を抜いて出歩かないように戒めたのだとか。
左甚五郎13歳の作と伝わる黒馬には目がないことに注目を。
この神馬は、雨乞いに霊験があるのだとか。

鳥居横に立つ樹齢800年といわれる目通り6.3mの「水無神社大杉」は岐阜県の天然記念物に指定。

明治の文豪・島崎藤村の父で『夜明け前』の主人公・青山半蔵のモデル、島崎正樹は明治7年11月13日に宮司としてこの水無神社に赴任しています。

『飛騨生きびな祭り』と例祭

飛騨路に春を告げる『飛騨生きびな祭り』は4月3日、例祭は5月1日〜2日に斎行されています。『飛騨生きびな祭り』は、艶やかな衣装を身にまとった9名の生きびなが登場。
飛騨一円から選ばれた美女が生きびなとして主役を務める全国的にも珍しい伝統行事です。

例祭は、5月1日の試楽祭、5月2日の本楽祭に分かれ、本楽祭では神社から御旅所まで例祭行列が行なわれ、参拝者にはどぶろくが振舞われます。
飛騨を代表する祭りで、行列規模は500余名で長さは1kmにも及ぶ壮大な祭礼。

古代の飛騨国の国府、総社、国分寺、一之宮、二之宮は!?
飛騨国の国府は高山市国府町にあったとも推測できますが、いまだに国衙(こくが=政庁)の跡が見つかっていません。
高山市総和町の飛騨国分寺が聖武天皇の国分寺建立の詔で建立された国分寺の後継寺院とされ、七重大塔の心礎(心柱の礎石)も発掘されています。
高山市神田町の飛騨総社が文字通りの総社とされ、延喜式神名帳所載八座(大野郡三座、荒城郡五座)と国史記載社十座を祀っています。
飛騨国の一宮は飛騨一宮水無神社ですが、二之宮は以下は不詳で、現在二之宮は下呂市の久津八幡宮(くづはちまんぐう)と推測されています。
飛騨一宮水無神社
名称 飛騨一宮水無神社/ひだいちのみやみなしじんじゃ
Hidaichinomiya Minashi Jinja Shrine
所在地 岐阜県高山市一之宮町5323
関連HP 飛騨一宮水無神社公式ホームページ
電車・バスで JR飛騨一ノ宮駅から徒歩7分
ドライブで 高山清見道路(中部縦貫自動車道)高山西ICから約16.5km
駐車場 100台/無料
問い合わせ 飛騨一宮水無神社 TEL:0577-53-2001
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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