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見た目はバス、実は鉄道! 名古屋を走るガイドウェイバスとは!?

ガイドウェイバス

名古屋市内を走る日本で唯一のガイドウェイバスが、ガイドウェイバス志段味線(大曽根駅〜小幡緑地駅)。全線が高架を走る専用道路で、道路の両側に低い側壁(ガイドウェイ=案内軌条)を設置し、そこに案内車輪を沿わせて走る仕組みのため、無軌条電車(トロリーバス)の仲間ということに。

道にガイドウェイを設置した無軌条電車(トロリーバス)の仲間

ガイドウェイバス志段味線は全線高架

名古屋ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」は、ガイドウェイバス志段味線と路線バス(名古屋市営バス)が直通運転されるもので、平成13年3月23日開業ながらガイドウェイバス志段味線は、今でも日本で唯一のガイドバス。
しかも無軌条電車(トロリーバス)の仲間なので、立山黒部アルペンルートの立山トンネルトロリーバス(日本で唯一のパンタグラフで電源を得るトロリーバス)が電気バスに移管された後は、日本で唯一の無軌条電車(トロリーバス)ということにもなります。

ガイドウェイ(案内軌条)の原理としては日本では公武合体が進行する幕末の1856年、イギリスで馬車を利用しての特許が申請され、1859年にはイギリス・イングランドのリヴァプール(Liverpool)で「ガイドウェイ馬車」が運行されるという歴史あるもので、新交通システムなどもその流れといえるもの。
実際にガイドウェイバス志段味線も高架になっているのは新交通システムへの転用も考えてのことなのでしょう(ガイドウェイバスは、地下鉄などの鉄道、新交通システムを敷設すると採算が合わないエリアで、一般のバスでは輸送力が不十分という中間の交通需要に対応)。

通常の路線バスの車輪の近くに新交通システムと同様に案内車輪と呼ばれる小型で水平の車輪が設置されているので、専用軌道を外れても通常の路線バスとして運転できるため、名古屋市では「ゆとりーとライン」として小幡緑地駅から高蔵寺バス停(高蔵寺駅南口)まで一般道を走行しています。

つまり、鉄道とバスの長所をあわせ持った便利な乗り物なのですが、法規上はトロリーバス(無軌条電車=trackless tram)のため、運転手は大型第二種免許に加えて、鉄道の動力車操縦者免許(無軌条電車運転免許)を有する必要があります。
そのため、運転手の確保が大変ということに(目下、80名ほどが運転士として活躍しています)。

専用軌道では、ハンドルを操作することはなく(ハンドルに触れることは禁止されています)、安全確認とアクセル、ブレーキ操作だけ。
路線バスと同様に降車ボタンが配されていますが、専用軌道上では全駅に停車します。

モードインターチェンジと称する場所の遮断器(一般車両の侵入を防ぐため、専用のIDで遮断機を開閉するシステム)が上がると、その先はガイドウェイのない一般道路で(外に露出する案内車輪は車体内に収納されます)、運転手はハンドルを握って路線バスとして運転するのです。

高架部分(名古屋ガイドウェイバス、)、路線バス(市バス)ともに名古屋市交通局が管理、運行は名古屋市交通局大森営業所が担っています(実際には名鉄バスに運行を委託)。

見た目はバス、実は鉄道! 名古屋を走るガイドウェイバスとは!?
所在地 愛知県名古屋市東区矢田南5-2-6〜守山区竜泉寺2
関連HP 名古屋ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」公式ホームページ
問い合わせ 名古屋ガイドウェイバス TEL:052-758-5620
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

名古屋ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」

愛知県名古屋市と春日井市、尾張旭市を結ぶ新交通システムが、名古屋ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」。平成13年3月23日開業したガイドウェイバス志段味線(大曽根〜小幡緑地・中志段味・高蔵寺・瀬戸みずの坂の4路線)で、ガイドウェイバス志段味

 

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