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商船三井ビルディング

開港と同時に設置された神戸の外国人居留地は明治32年に日本に返還され、第一次大戦後には貿易や造船ラッシュで好景気に沸き上がります。そんな中、大正11年に大阪商船神戸支店として建築された商船三井ビルディングは、渡辺節の設計によるアメリカンルネサンス様式の7階建ての建物。神戸に残る日本の外洋航路全盛時代のビルです。

ルネサンス様式の元大阪商船ビル

渡辺節はビルを設計するにあたり欧米を視察、それを生かした最上部半円の破風やテラコッタ(装飾用の素焼きの陶器)をあしらった石積みの外壁など、重厚さと美しいデザインが印象的です。
商船三井ビルディングは、建設時には珍しい7階建てという高層ビル。
塔博士と呼ばれ、後に東京タワーなども設計する内藤多仲の構造設計によるものですが、平成24年には耐震工事が完了しています。

渡辺節の設計で現存する建物は、綿業会館(大阪市中央区、国の重要文化財)、旧乾邸 (神戸市東灘区・旧住吉村、神戸市指定文化財)などごくわずかです。
神戸朝日ビル(旧神戸証券取引所)は低層階の外壁のみ、渡辺節設計の神戸証券取引所を復元しています。

金・土・日曜、祝日やGW、春休み、夏休み、神戸ルミナリエ期間の夜はライトアップされ素敵。

大阪商船とは!?

明治17年創業の大阪商船は日本郵船と並ぶ商船会社。
神戸、横浜を拠点に外洋航路を数多く有していました。
大正5年に南洋航路、豪州航路、南米航路を開設、さらに大正8年には欧州航路、大正9年、ニューヨーク航路、大正15年にはアフリカ東岸航路を開いています。
大阪商船神戸支店は、そんな外洋航路進出の時代を背景に建てられた優美な建物です。
有名なぶらじる丸、あるぜんちな丸も大阪商船の船。
昭和39)4月、三井船舶が大阪商船と合併し、大阪商船三井船舶に。
現在は、日本の三大海運会社、商船三井で、「にっぽん丸」を運航する商船三井客船、フェリー会社のフェリーさんふらわあ、商船三井フェリー、名門大洋フェリーなどに外洋航路時代のサービスを継承しています。

神戸外人居留地
1858(安政5)年に江戸幕府が諸外国と結んだ日米修好通商条約により、開港が決まった兵庫港。日本人との紛争を避けるため当時の山陽道兵庫宿(現・兵庫区神明町)から3km以上も離れた神戸村の海岸に居留地を設けました。
居留地は、ヨーロッパの近代都市計画を基本に、イギリス人技師ハートが設計を行なったもの。
当時、東洋の居留地としてはもっとも良く設計された美しい町といわれていたがその町割は今も変わりません。
商船三井ビルディング
名称 商船三井ビルディング/しょうせんみついびるでぃんぐ
所在地 兵庫県神戸市中央区海岸通5
関連HP 神戸公式観光サイト
電車・バスで JR元町駅・阪神本線阪神元町駅から徒歩8分
ドライブで 阪神高速道路神戸線京橋ランプから約1kmで市営三宮駐車場
駐車場 市営三宮駐車場(1084台/有料)を利用
問い合わせ 神戸国際観光コンベンション協会 TEL:078-303-1188/FAX:078-302-2946
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

綿業会館

2021年4月14日

神戸朝日ビル(旧神戸証券取引所)

2021年4月14日

 

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