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雪彦山

雪彦山

古くから修験道(しゅげんどう)の山として知られる兵庫県姫路市夢前町にある霊山が、標高915.1mの雪彦山(せっぴこさん)。弥彦山(やひこやま/新潟県)、英彦山(ひこさん/福岡県・大分県)とともに日本三彦山のひとつ。岩峰だけに登山コースにも、一般ルートのほか、岩場ルートもあります。

登山の対象となるのは洞ヶ岳の岩峰群

雪彦山というのは洞ヶ岳(ほらがだけ/811m)、鉾立山(ほこたてやま/962m)、三辻山(みつじやま/915.1m)の三山の総称ですが、かつて地元・夢前町(現在は姫路市に合併)は洞ヶ岳を雪彦山と呼んだことから、一般的には洞ヶ岳とする人が多数。
洞ヶ岳は、三辻山の南にそびえる大天井岳(おてんしょうだけ)、不行岳(いかずだけ)、三峰岳(さんぽうだけ)、地蔵岳という岩峰群の総称で、洞ヶ岳という山名も、地図に記載がありません。
さらに、国土地理院の2万5000分の1地形図には、三辻山に三角点が置かれ、雪彦山と記されています。

岩峰群の洞ヶ岳は、兵庫でも随一の岩峰群としてロッククライミングのゲレンデにもなっていますが、行者堂跡なども残され、往時には修験の地だったことがわかります。
とくに大天井岳の岩場は迫力があり登山の対象としては南側の登山口から大天井岳を目ざすのが一般的。
大天井岳とは不思議な名前ですが、高いピークという意の御天上、あるいは神仏の住むところの御天所(おてんしよう)の転訛だと推測できます。

兵庫県道504号(雪彦山線)沿い、雪彦山キャンプ場・バンガロー雪彦山(山之内造園)のある登山口から不動岩、出雲岩を経て大天井岳山頂まで徒歩1時間10分。

登山口近くにある賀野神社(かやじんじゃ)は、修験の歴史を今に伝える社。
社殿では、応神天皇(実在したとすれば4世紀後半〜5世紀初頭頃の大王)が巡幸の際、夢告で鉾立山に社殿を建てたのが始まりという、現社地に法道仙人(6世紀半ばに、天竺=インドの霊鷲山から渡来したという伝説の仙人)が雪彦山金剛鎮護寺を建立、中世には神仏習合の雪彦山大権現として修験の地として繁栄しました。
明治初年の神仏分離、廃仏毀釈で、仏教的、修験道的な色彩が廃され、賀野神社になっています。

雪彦山金剛鎮護寺の法灯は、姫路市夢前町にある天台宗の寺、満願寺(まんがんじ)が継承しています。

尖ったピラミッド型の岩峰が大天井岳、突き出す岩が不行岳
雪彦山
名称 雪彦山/せっぴこさん
所在地 兵庫県姫路市夢前町山之内己
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

日本三彦山とは!?

日本三彦山(にほんさんひこやま)、三彦山と呼ばれるのは、新潟県の弥彦山(やひこやま)、兵庫県の雪彦山(せっぴこさん)福岡県の英彦山(ひこさん)の三山。明治初年の神仏分離以前は、神仏習合で、修験(しゅげん)の霊山として栄えた山で、その歴史を今

 

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