サイトアイコン ニッポン旅マガジン

大歳山遺跡

大歳山遺跡

兵庫県神戸市垂水区西舞子にある明石海峡大橋を望む高台の遺跡が大歳山遺跡(おおとしやまいせき)。縄文時代前期の土器(大歳山式)の標識遺跡で、弥生時代の竪穴住居、墳長37mの前方後円墳(大歳山2号墳)が復元されています。その眺望から近年注目を集める史跡公園になっています。

竪穴住居と明石海峡大橋のツーショット

大歳山は、東西280m、南北150mの東から西へのびた半島状の台地。
昭和6年4月18日、明石の西八木海岸で旧石器時代のものと思われる化石人骨を発見し(東京大空襲によって化石の現物は焼失し、科学的な解明はされていません)、「明石原人」と命名した考古学者・直良信夫(なおらのぶお)が大正11年に発掘調査を行ない、出土した縄文時代の土器を昭和元に学会に発表。
「大歳山式土器」と名付けられ、大歳山式土器の出土した近畿地方の代表的な縄文遺跡として有名になったのです。

その後の調査で、旧石器時代(1万2000年前)のナイフ形石器、弥生時代前期(2500年前)の土器、後期(1800年前)の土器や竪穴住居の遺構が出土、さらに古墳時代には古墳時代前期には円墳(大歳山1号墳)、古墳時代後期になると前方後円墳(大歳山2号墳)が構築されたことが判明しています。

一帯は昭和43頃から宅地の造成が始まり、円墳(大歳山1号墳)は失われています。
遺跡は消滅の危機にさらされましたが、遺跡の中心部を神戸市が購入し、昭和49年に遺跡公園として開園しています。
復元された住居は、柱の位置や炭化して残っていた建築材の状態を参考にして設計されたもので、住居の遺構からは壺、瓶(かめ)、高坏、鉢など50個の土器も出土しています(復元住居の周辺には弥生時代の住居が5~6戸埋まっていることも確認されています)。

ここにあった大歳山は削られてしまいましたが、明石海峡大橋を望むビューポイントとして注目を集め、カメラマンやSNSへの写真投稿を目的に、多くの人が訪れています。

同じ神戸市垂水区には、明石海峡を望む兵庫県下最大の前方後円墳、五色塚古墳もあるので、あわせて見学を。

大歳山遺跡
名称 大歳山遺跡/おおとしやまいせき
所在地 兵庫県神戸市垂水区西舞子4-22
電車・バスで 山陽電鉄西舞子駅から徒歩15分。または、JR舞子駅、山陽電鉄舞子公園駅から市バスで舞子坂1丁目下車 徒歩3分
ドライブで 第2神明道路高丸ICから約2.5km
問い合わせ 五色塚古墳管理事務所 TEL:078-707-3131
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

五色塚古墳

明石海峡に臨む神戸市垂水区にある巨大な前方後円墳が五色塚古墳。墳丘長194m、前方部の高さ11.5m、後円部の高さ18mで兵庫県下最大の前方後円墳で、周囲に幅10mの堀を巡らせています。4世紀末〜5世紀初頭にかけて築造されたもので、明石の国

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了