兵庫県神戸市北区、呑吐ダム(どんどだむ)のダム湖、つくはら湖の湖畔に建つ古民家が、箱木家住宅(箱木千年家)。『摂津名所図会』には大同元年(806年)に建てられたと記され、千年家と呼ばれていました。現存する主屋は室町時代築と推測され、現存する日本最古級の古民家です。
鎌倉時代後期に伐採された松の柱6本が現存
江戸時代には庄屋だったという箱木家は、呑吐ダム建設により水没する場所にあったため、住宅を現在地に移築。
移築前の昭和52年までは実際に住居として使われていました。
江戸時代初期に「古くからある」との意味を有する「千年家」の屋号をもらったという記録が残され、すでに近世から千年家と呼ばれていたことがわかります。
主屋は室町時代、離れは江戸時代の築で、江戸時代末期に主屋と離れをつなげて、屋根を広げてひとつの建物にしています。
移築の際の解体修理時に入母屋造り茅葺きの主屋と離れを分離し、創建当初の姿に戻されています。
主屋には「にわ」(土間)、「おもて(客間)」、「だいどこ(台所)」、「なんど(納戸)」などが配されています。
放射性炭素年代測定の結果、使われた松の柱6本は鎌倉時代後期に伐採されていることも判明しています。
蔵を利用した資料館には、昔使われた農具や箱木家住宅の模型などを展示。
箱木家住宅(箱木千年家)は、は、古井家住宅(兵庫県姫路市)、横大路家住宅(福岡県糟屋郡新宮町)とともに三大千年家とも称されています。
箱木家住宅(箱木千年家) | |
名称 | 箱木家住宅(箱木千年家)/はこぎけじゅうたく(はこぎせんねんや) |
所在地 | 兵庫県神戸市北区山田町衝原道南1-4 |
関連HP | 神戸観光公式サイト |
電車・バスで | JR三ノ宮駅から神戸市バス神戸北町行きで24分、衝原下車、徒歩5分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 箱木家住宅(箱木千年家) TEL:078-581-1740 |
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