昭和17年に国の天然記念物に指定された比内鶏(ひないどり)。比内鶏(ひないどり)は、秋田県北部の米代川流域(比内地方)で古くから飼育されている家禽ですが、一般に流通しているのは「比内地鶏」。日本三大地鶏にも数えられ、美味しい鶏肉の代表格の「比内地鶏」と比内鶏、何が違うのかを解説します。
比内鶏は流通していない!?
比内鶏は、遺伝子の解析などから軍鶏(シャモ)を交配した鶏種だと推測されています。
昭和初期には絶滅寸前の状態になり、昭和17年に天然記念物に指定を受けています。
比内地鶏は、比内鶏(天然記念物/オス)×ロードアイランドレッド種(アメリカ原産のニワトリの品種/メス)の交配一代雑種。
昭和48年に種鶏・孵化・育成・処理業者が一体となり、小型で飼育が極めて難しい鳥を育種、改良し「比内地鶏」を生み出しています。
現在では、秋田を代表する郷土料理「きりたんぽ鍋」には欠かせない食材となっています。
昭和62年7月に当時の比内町(現・大館市比内町)に「比内町比内地鶏生産部会」(7名、1万2000羽)が設立され、比内地鶏のブランド化を開始。
平成元年には比内町農協(現JAあきた北)が比内地鶏処理場を建設し、生産体制が整備されています。
「比内鶏」と表示した看板を掲げる店も実は比内鶏の原種ではなく(比内鶏の原種は市場に出回っていません/天然記念物であっても食用は可能です)、「比内地鶏」。
ちなみに「薩摩地鶏」、「名古屋コーチン」、「比内地鶏」は日本三大地鶏に数えられています。
比内地鶏は、地元、秋田県大館市では専門店の「秋田比内や 大館本館」(親子丼が一番人気です=画像下)、道の駅ひない「比内鶏の里」内のレストランなどで味わうことができます。
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