永禄4年(1561年)に大鳥居を再建した毛利元就(もうりもとなり)は、永禄11年(1568年)、観世太夫を招き、仮の能舞台を海中に設けて、能を奉納しています。現存する能舞台は江戸時代前期に広島藩主・浅野綱長が改築したもの。台風により倒壊しましたが、往時のままに復元され、国の重要文化財に指定。西回廊から見学します。
台風で倒壊後、古材を用いて平成6年に往時の姿に再建
常設の能舞台は、江戸時代の初め、慶長10年(1605年)、安芸広島と備後鞆49万8000石の大名となった福島正則が建築しています。
福島正則が建てた能舞台は、周囲の松を伐採しての急造のものだったため、延宝8年(1680年)、広島藩主・浅野綱長が改築しています。
その後、平成3年に発生した台風19号の影響で倒壊しましたが、平成6年に往時の姿に復元されています。
日本で唯一海中に建てられている能舞台のため、床下に共鳴のために置かれている甕(かめ)がありません。
そのため床下の根太(ねだ=床板を支えるため床の下に渡す横木)が三角形で、その上に床板を張り、音が大きく響くように工夫されています。
能舞台の後方には橋掛(はしがかり」と呼ばれる廊下があり、能舞台と能楽屋を結んでいます。
例年、4月16日から3日間『桃花祭神能』が奉納されています。
厳島神社・能舞台 | |
名称 | 厳島神社・能舞台/いつくしまじんじゃ・のうぶたい |
所在地 | 広島県廿日市市宮島町1-1 |
関連HP | 厳島神社公式ホームページ |
電車・バスで | JR宮島口駅からJR連絡宮島航路または松大観光船で10分、宮島桟橋下船、徒歩15分 |
ドライブで | 山陽自動車道廿日市ICから約4.7km。または、大野ICから約5kmで宮島口 |
駐車場 | 宮島口市営駐車場(166台/有料)・もみじ本舗駐車場(500台/有料) |
問い合わせ | 厳島神社 TEL:0829-44-2020/FAX:0829-44-0517 |
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