北緯43度22分、東経145度49分に位置する岬で、北方領土と離島(南鳥島)を除いて、一般に到達できる日本の最東端。岬の突端には、明治5年に点灯された、北海道ではもっとも歴史のある納沙布岬灯台が建っています。北方領土のうち、もっとも近い歯舞(はぼまい)群島の貝殻島までは3.7kmの距離です。
北方領土を除く日本の最東端
岬周辺は望郷の岬公園として整備され、北方領土関係の資料展示や展望室を備えた「北方館 望郷の家」、高さ97mの平和の塔、「四島のかけはし」モニュメントなどが建っています。
元旦には北海道一早く初日の出を拝める場所として、『納沙布岬初日詣』が行なわれています。
納沙布という地名はアイヌ語のノッ・サム(not-sam=岬の・かたわら)に由来。
つまり岬の横にあったアイヌコタン(集落)の名が、岬の名になったもの。
ほとんど知られていませんが南側の岬にはアイヌの砦(とりで)であるポンモイチャシもあり、「根室半島チャシ跡群」として国の史跡、さらには日本城郭協会が選定した「日本100名城」に選定されています。
このチャシが、現在、「日本最東端の城」ということに(踏み跡しかなく、見学には不適です)。
1789(寛政元)年に起きた「寛政アイヌの蜂起」に関連した石碑「寛政の蜂起和人殉難墓碑」も岬にはありますが、明治45年に珸瑶瑁(ごようまい)で波打ち際の砂に埋まっているところを発見されたもので根室市の文化財に指定されています。
灯台近くには日本最東端の店「請望苑」が建っていて、最東端グッズや昆布が販売されるほか、鉄砲汁などの食事も可能。
また「請望苑」社長の話では、納沙布岬灯台下の岩礁にはラッコ(チシマラッコ)も生息し、ウニなどの漁業被害が生じているとのこと。
人が定住している場所でいちばん早く初日の出を見られる場所は、小笠原の母島です。
冬には、南東に行くほど、夏至の前後には、日の出はおおよそ北東の方向に行くほど早くなり、春分・秋分の頃には、東に行くほど日の出は早くなります。
納沙布岬も初日の出で有名ですが、残念ながら、元旦は千葉県の犬吠埼の方が日の出は早いのです。
日本最東端の納沙布岬では、本土の平地では最も多い日数の年間310日ほど、「日本一早い初日の出」を拝むことができます。
納沙布岬 | |
名称 | 納沙布岬/のさっぷみさき |
所在地 | 北海道根室市納沙布 |
関連HP | 根室市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR根室駅前バスターミナルから根室交通バス納沙布岬行きで35分、終点下車、すぐ |
ドライブで | 釧路空港から約167km。中標津空港から約105km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 根室市観光協会 TEL:0153-24-3104 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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