『ひょっこりひょうたん島』のモデル!? 瓢箪島は島の中央に県境が!

瓢箪島

『ひょっこりひょうたん島』のモデルは公式には明かされておらず、モデルの候補地は数多くありますが、その筆頭が瀬戸内海に浮かぶその名もズバリ、瓢箪島(ひょうたんじま)。広島県(尾道市)と愛媛県(今治市)の県境で、国の登録記念物に指定、村上水軍関連の日本遺産の構成資産にもなっています。

放送開始当初からモデルかと話題になった島

瓢箪島

昭和39年に放映が始まったNHK人形劇『ひょっこりひょうたん島』(原作・井上ひさし)は最高視聴率37.5%を記録した伝説的な番組ですが、その人気を背景に、「この島がモデル」と名乗りを上げる島が続出。
国内だけでなく、グアムに行った旅行者が「ひょうたん島のモデルはグアムのアルパット島では」という説まで飛び出しました。

周囲わずかに700mという小島で、火山島ではないので(ひょっこりひょうたん島は火山島という設定)、八丈島の方が似ているというのが八丈島説ですが、劇中に『四国霊場物語』(四国八十八箇所)が登場するので、瓢箪島をモデルに、火山島という設定にしたとも考えられるのです。

しまなみ海道の瓢箪島、伊能忠敬『日本實測録』には「黒島、〈又呼瓢簟島〉」と表記されていて、黒島が正式名ながら、その形状から瓢箪島とも呼ばれていることがわかります。
国土地理院の2万5000分の1地形図には瓢箪島となっているので、近代以降は瓢箪島の呼称が定着したことに。

村上海賊がかつて闊歩した島々の景観を代表する景勝地ということで、日本遺産「“日本最大の海賊”の本拠地:芸予諸島」の構成資産にもなっています。

大三島と生口島の間にあり、両島の神が島に綱をかけて引き合ったため、島の中央がくびれてしまったというユニークな伝説があり、その島のくびれ部分が県境に。
島の周辺海域は良好な漁場であることから、周辺海域の漁業権を巡る紛争に端を発して生まれた民話だと推測され、多発した境界争いの証拠として、島内には明治時代の境界石も残されています。

西瀬戸自動車道「しまなみ海道」の多々羅大橋、瀬戸田サンセットビーチなどから眺望できます。

『ひょっこりひょうたん島』のモデル!? 瓢箪島は島の中央に県境が!
所在地 広島県尾道市瀬戸田町垂水・愛媛県今治市上浦町井口
場所 瓢箪島
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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