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平和通り

戦災復興事業の一環で昭和26年、日立市の日立駅前から国道6号までの間に開通した道路。1kmの道のりにソメイヨシノが120本植栽され、日立かみね公園とともに「日本さくら名所100選」に選定されています。『日立さくらまつり』には満開の桜の中に、からくり仕掛けの山車「日立風流物」が出ることで有名。

正式名は茨城県道293号日立停車場線

平和通りの正式名は茨城県道293号日立停車場線。
昭和21年6月に「都市計画道路日立停車場線」として、延長1050m、幅員36mの幹線道路ということで都市計画決定されています。

鉱山の町として栄えた日立市は、昭和20年6月10日の空襲、昭和20年7月17日の艦砲射撃、昭和20年7月19日の空襲と、3度の攻撃により壊滅的な被害を受け、市街地は焼け野原になったのです。

「戦災都市復興計画」で、駅舎新設・駅前広場の整備、公園の新設などの計画とともに街路の計画が盛り込まれました。
「平和通り」の名前は、市民から募集した際に、応募総数1263件のうち「平和通り」が180件と最も多かったことによります。
まさに市民の平和を希求する精神が反映された名前だったのです。

戦後復興で誕生した桜並木

『日立さくらまつり』期間中にはライトアップも実施

平和通りの桜は、昭和26年4月3日、茨城県知事(当時)・友末洋治と日立市長(当時)・高鳴秀吉が「国土緑化運動」の一環として記念植樹したのが始まり。
昭和26年10月には市民の協力で75本が植栽され、今、この時植えられた桜が見事な桜並木へと成長しています。

桜の見頃は例年4月上旬〜4月中旬。
『日立さくらまつり』期間中にはライトアップも実施。

また『日立さくらロードレース』も桜咲く中で開催され、平和通りもコースの一部分になっています。

『日立風流物』は山車が国の重要有形民俗文化財、祭りが国の重要無形民俗文化財、ユネスコの無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されています。

もともと日立市の桜は日立鉱山の煙害対策として植栽されたのがルーツ。
枯れ死した山々の緑を蘇らせるために、耐煙木としてオオシマザクラを320万本植林したことに始まります。

大正4年には当時、世界一の大煙突を完成させ、公害問題を大きく改善(新田次郎著『ある町の高い煙突』参照)。
桜も今では日立市全体で1万4000本を数えるまでになっているのです。

日立風流物
日立さくらロードレース
平和通り
名称 平和通り/へいわどおり
所在地 茨城県日立市鹿島町〜平和町
関連HP 日立市公式ホームページ
電車・バスで JR日立駅から徒歩2分
ドライブで 常磐自動車道日立中央ICから約4km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 日立市観光物産協会 TEL:0294-51-3972
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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